星さんが起業したきっかけなどを教えてください。
主婦やOLさんが土日や夜など、自分の空いた時間を使って家で仕事ができるというのをうまく流通させられないかな~ということを考え出したのが最初です。 在宅ワークという働き方は非常に素晴らしい働き方ですから、それはやはりパソコンやインターネットが普及したことによって出来る新しい働き方で、それをどうやってスタンダード化していけばいいのかなっていうことを考えました。 在宅ワークという働き方のプラットフォームもまだありませんでしたし、法整備もされていませんので、自分たちでマッチングサイトを作って在宅ワーカーとそのワーカーに業務を発注したいという企業を結びつけられないかなと思ったのが起業のきっかけです。
最初は社内ベンチャーでスタートされたようですね。
そうです。その事業は以前勤めていたときの会社の一事業部としてスタートしました。新規企画室というところでいろんな事業を立ち上げて、軌道に乗るとまた次の事業立ち上げてということをずーっとやっていました。そして、次は在宅ワーカーに目をつけました。当時2007年問題といって、団塊の世代の人たちが退職し始める2007年が問題視されていました。その時新しい労働力が求められるはずだという思いもあり事業を立ち上げました。 しかし、なかなか利益もあがらないし売上も出ないので会社から事業停止の指示が出ちゃったんです。でもせっかく1年半くらいやっていて思い入れもあったので、「じゃあ事業ごと買わせてください」ということで交渉し独立したというのが僕の起業までの経緯です。
在宅ワークに大いなる可能性を見出していたのですね。
大きなマーケットになるだろうなという予想はあって、とりあえず派遣やアルバイトって一般的な働き方じゃないですか。同じように在宅ワークっていう働き方がスタンダード化すれば、それは大きなマーケットになるだろうなと思っています。派遣が5兆円のマーケットなんですよ。僕らの試算では在宅ワークがスタンダード化すれば、3兆円のマーケットになるんですよ。ただ、理想論だけでは食べていけないんですよね。やっぱり、何百万人という在宅ワーカーが活躍していて、企業側も当たり前のように在宅ワーカーに仕事発注するような世の中にならないと3兆円にはなりません。それまでどうやって収益を得るかが立ち上げ当初の課題でした。
いろいろ在宅ワークのことを調べていると、データ入力の仕事をやっている方が多かったんですよ。パソコンさえあれば特殊なソフトもいらないし特殊な能力もいらないですから一番取り組みやすい業務なんです。じゃあデータ入力の仕事を僕らがとってきて、それをまず在宅ワーカーさんにやってもらって、そこの仲介料を収益にしていこうかなみたいな。それでデータ入力専門店を立ち上げました。当時データ入力を代行しますっていうホームページなんてなかったのですが、世の中にはそういったニーズが生まれ始めてきていたので、予想以上のお問い合わせが来たんです。とてもじゃないけど在宅ワーカーさんだけじゃ処理できませんでした。急遽データ入力を専門にやっている会社とパートナーシップを結んで僕らがとってきたのをそこにお願いしてみたいなことをやり始めました。しばらくすると中国の方でデータ入力をやっているという情報を聞きつけたので早速中国に行きました。そしたらものすごい想像以上の規模でデータ入力をやっていました。
大連ですか?
大連です。体育館のようなところで、何百人というオペレーターが並んでガーってタイピングしていて、そこはまさに「工場」でした。「なんだこれ!」と思って、そこから案件の種類に応じて中国で入力するようになりました。そして、どんどんインフラを作っていき、WEBからきたお問い合わせを請けては、国内、中国、在宅ワーカーというリソースを使い分け、どこよりも高品質で安くデータ入力することが可能になりました。ただ、僕らの創業の目的ははやり在宅ワークをスタンダード化することですだったんですが、なかなかシュフティ(在宅ワークの事業:http://www.shufti.jp/)事業の方に、本格的に進めることができなかったんです。しかし、2年前に作った入札情報速報サービスNJSS(エヌジェス:http://www.njss.info/)が結果的に在宅ワークというリソースを使った新しい事業になりました。
入札とはよく公共工事などの工事とか造園とかと同じですか?
そうです。あとは官庁で使うパソコンを調達するとか、ビルメンテナンスや警備など、あれらも全部入札なんです。国や自治体が案件を公示し、それを見た民間企業が金額を書いた札を入れて、一番安いところが落札する官公庁の調達の仕組みです。
エヌジェスでは入札情報を在宅ワーカーさんに集めてもらっているんですよ。1週間に3回、例えば文部科学省のホームページとか、厚生労働省のホームページとか、自衛隊のホームページとか、4,000機関くらいあるんですが、ホームページに公開された入札情報を在宅ワークさんに週3回チェックしてもらうんです。新着の情報があればデータベースに登録してもらう。入札をやっている企業に関しては、今まではこの4,000のホームページを毎日見なければ情報を網羅できなかったのですが、ここで一括検索できるようにしたんです。すると大幅に手間が削減でき、情報を見逃すことによる機会損失も減る。このデータベースを提供しています。それがニーズを捉えて好評をいただいております。他社にも同様のことをやっているサイトはあったんですが、機械的に集めてくるんですよ、ロボットが。でも、それだとどうしても情報を網羅しきれないんですね。ロボットが収集できない部分も僕らは手作業でコツコツ収集しています。そこにすごく大きな価値を感じてもらっています。
エヌジェスって全然いままでと違う発想じゃないですか。これは何から生まれたのですか?
これは、僕らがBPOの事業をやっているときに、僕らも国のお仕事を見ていたんですよ。毎年国から民間会社に発注している額って10兆円もあるんですよ。僕らもデータ入力とか電子化っていう部分でも、国からどんどんお仕事が出ているので、そういうのを取りに行こうということになって、いろいろホームページ見ていたんです。文部科学省にはこういう案件あるんだな、厚生労働省にはこんな案件があるんだなって。で、いろいろ見ていたのですが、世の中に出ているデータ入力の案件全部見たいなと思って、そういうことを提供しているサイトないのかなと思って調べたんですけど、情報を網羅しているところがなかったので作ることにしました。僕たちには在宅ワークというリソースがあるので、ワーカーさんに「あなたはここからここまでの機関のサイトチェックしてください、あなたはここからここまで・・・。」というのが始まりですね。最初、僕らのためだけに情報集めていたんですが、何万っていうデータが集まっちゃたんですね。しかし、集まったデータのうち僕らが出来るデータ入力の業務というのはわずかで、それ以外は僕らの全く関係のない情報で。
よく見ると派遣のお仕事がいっぱいあったんです。「もしかしてこれって、派遣会社さんにとってもこの情報は価値があるんじゃないかな」と思って、知り合いの派遣会社さんに声をかけたら、「めちゃいいじゃん!このデータ!」という反応が返ってきまして。派遣会社だけじゃなくてビルの清掃業務とか、あと広報とか。市役所に雑誌とか置いてあるじゃないですか。ああいうのも全部入札で作る会社が決まるんですよ。ということで、広告会社にも使っていただけるし、ビル清掃会社にも使っていただけるし、派遣会社に使っていただけるし、と発展していってサービスインしたんです。
僕らのバーチャルオフィスも自宅で働く人を支援しようっていう目的でやっているので、すごいお話聞いていて似ているなーと思いました。後ろ向きな起業みたいな人多いんですよね、結構。会社を辞めざるを得ないとか。でも働き口ないから自分でやろう、と。でも家の住所は明かしたくない、なんていうのが。で、バーチャルオフィスも内職業界じゃないですけどグレーと思われている業界なので、いかにクリーンにやるかということで、起業家の人にインタビューやっているんですね。人はどうやって集めているんですか?会社のスタッフとか。
社員ですか?普通に求人誌に載せるのが半分と、あとは紹介が多いですね。うちの役員の元勤めていた会社の同僚とか。起業したときは私と、当時私の部署にいた女性2名の3人でスタートしました。その女性2名のうちの1人が小中高一緒だった人がいて、でも一言もしゃべったことない(爆笑)。ただ、東京出てきて、その彼も東京出てきていたので、まあ大人になったら話すじゃないですか。で、話したのがきっかけでその彼が今うちの副社長をやっています。
いままで事業の中で苦労したことって今までありますか?
いやあ、未だに苦労だらけですよ(笑)つらかったこともあったんでしょうけどあまり記憶にないですね。覚えてないですね。ただ人が辞めちゃうのは非常につらいですね。僕たちは兄弟のような関係で仕事をするのが一番だと思っていますので、その兄弟がいなくなるのは耐え難いです。そして、やっぱり企業って人じゃないですか。僕がどんなに優秀だろうが、逆に優秀じゃないだろうが関係なくて、いかに社員が成長し能力を発揮しいい仕事してもらえるかというところに会社の成長はかかっていると思います。あと、いい仕事をしてもらえるかどうかは面接で見分けるのは難しい。経歴でもわからない。限られた時間でそれを見分けるのかというのは苦労しますね。人っていうのが一番難しい。
だから、世界一働きたいと思われる会社を創りたいですね。
星さんの仕事の主な内容って何やっていらっしゃるんですか?
今は新規事業の開発ですね。次なるエヌジェスみたいな事業を、在宅ワークっていうリソースを使った新たなサービスっていうのを沢山作っていこうと思っています。生みの親の苦しみを、今味わっています(笑)。
あとはやはりシュフティ事業ですね。2月にリニューアルでワーカー登録数が増える予定です。しかし、仕事がないことにはいくらワーカー数を増やしても「なんだこのサイトは全然仕事がないじゃないか」ということになっちゃいますので、うまい具合に仕事の量と在宅ワーカーの量と、バランスをとりながら増やしていかなければならなりません。その辺をどうするか考えています。
星さんの運営する「株式会社うるる」のサイトはこちらです。
http://www.uluru.in
〒104-0054 東京都中央区勝どき3丁目3-7
ケンメディアビル3F(旧 KNリバーシティ)
TEL:03-6221-3061
FAX:03-6221-3062

03-4530-0370









