

伊藤さんの起業しようと思ったきっかけを教えて下さい。
もともと起業する気っていうのはあまりなかったんですよ。
起業する気はそもそもなくて、インターネットでアフィリエイトとかやってるうちに収益が伸びてきたんで、法人化したほうがいいかとか色々考えるうちに会社ができちゃったという感じです(笑)
会社ができるまでは個人事業で、生活的にもとても楽していました。
法人化すると面倒くさそうだし、避けてたんですよね。個人でやっていると税金対策的にも損するとか知人には色々言われてたんですが、
しばらくは個人でやってました。
そして、その当時に手伝ってもらってた人がいたんですが、
その人がいっしょに組んでもっと何か色々やりたいという話になりました。
それが元のパートナーですね。
せっかくうまく集客もしてるし、収益も上がってきてるから、もっと売上をあげることによってすごい結果を出せるし、
すごい取引とかも出来るようになってくるんじゃないかと考えました。
私も深い事を考えず、じゃあやろうか!
という感じで、軽いノリからのスタートです。
起業前は元々パチスロやられていたんですよね?
そうですね。パチスロは25歳くらいのときに色々騙されたりとかして、借金が200万くらい あったんですけど…。その状態で仕事も失うというか、返すあてもなくなる状況になりまして。 どうしようかなと思い、現金が必要だったのでパチスロをはじめました。 それがたまたま自分に向いてたという感じですね。
それでのめり込んでいったのですね。
そうやってずるずるパチスロをやっているうちに年齢がそれなりに経って 29歳くらいになってしまいました。 さすがに将来このままじゃダメだなーとすごい感じるようになって、 インターネットビジネス(アフィリエイト)を始めたという感じです。
へぇー、そうなんですね。
聞いたところによると、パチスロをやっているときにブログを書かれていたんですよね。
それが人気ブログになったらしいですね。
そうなんです。それが人気ブログになって、インターネットビジネスを始めるきっかけになりました。インターネットってすげぇって、ブログを書きながら感じていました。
そのブログは自分のために書いていたんですか。それとも情報公開のために書いていたんですか。
そうですね。ブログ自体は…元々パソコン使って何かできないかなと思ってて、インターネットで いろいろ検索してみたんですね。 そしたら「インターネットで稼げる商材」みたいなのが出てきて。 何も考えず、それを買っちゃいまして、中身は「人気ブログを作って、お金を稼ぎましょう!」みたいな内容だったので、自分でもブログをとりあえず立ち上げてみたわけです(笑)
なるほど。いつもノリが軽いですね(笑)
実際、パチスロブログを立ち上げてお金を稼ぐということは出来なかったんですけれど。 人気自体はすごく出まして。その当時はそのブログを収益化するという方法がわからなかったんです。
そのブログをきっかけにして、同じブロガー仲間の中でもインターネットで収益を出している方たちを紹介してもらうようになって、そこから本格的にお金を稼ぐ事を意識し始めて、インターネットビジネスをやりだしたって感じです。
ブログでアフィリエイトに興味をもって…
ブログもアフィリエイトも突き詰めようと思ったときに、
普通の人って最初で嫌になっちゃう人多いじゃないですか。パチスロとかもそうだと思うんですが、伊藤さんは何かを突き詰めようと思ったときに
どういうステップで突き進んでいくんですか?
僕の場合は基本的にネガティブ…ですね。誰かに負けたくないとか。パチスロとかやってたときも基準が勝ちか負けなんで。僕よりも先に始めた人で結果を出している人がいて。彼に対して単純にひがんだんですね。
嫉妬ですか?
嫉妬で頑張りましたね。ひがみと羨ましいという妬み。パチスロのときは単純にお金がなさすぎてやるしかなかったって感じなんですけど。アフィリエイトに関してはひがみで一生懸命頑張ったなと。なのでどちらかというとネガティブかもしれないですね。
へぇ。気づいたらその人を追い抜いたと言う感じですか。
いや、今でも彼のほうが全然結果を出してますねー。まぁ、悔しくもあるんですけど、有難いことですね。
最初は仕事はすべて、ご自宅でやられていたんですよね。
そうですね。こたつの前で。
こたつの前で(笑)
パソコン1台でプチプチとタイピングしてました。 むしゃくしゃしてうまくいかなくなるとジャージ姿でTSUTAYAとかいったり、 夜中ぶらついたり。そのときは時間間隔がめちゃくちゃだったんで夜中ぶらついて、 帰ってくるときに職務質問されたりとか(笑) 半年間くらいはずっとパソコンの前にいましたね。
へーー1日どれくらいされてたんですか。12時間とかですか。
最初のほうはそれくらいしてましたかねー。やるって決めてからは。ノルマを決めて、2,30記事のサイトを1日1サイト作るとか。リンク貼りとか単純作業は海外ドラマとか見ながらやってましたけど。
1日2,30記事?!そんなに書くんですか。
そうですね。そんなに文字数は多くないんですけど。たぶん5、600字くらい。
1日1万文字くらい書くってことですか。ということは月間30万文字?
たぶん書いてたと思います。
へぇーー
書きたい記事にはインタビューとかを取り入れました。 音声を取り上げて作ったりもしていたのでだいたい1回のインタビュー聞いてきたら1サイト出来る。 1時間のインタビューだと1万文字くらいなので。1日1インタビューとかまとめて3時間くらい聴いたりすると1日1サイトくらいは出来ていったかなーという感じですね。なのでどちらかというとボイスレコーダー片手に走りまわってたって感じですかね。
そのほうが楽ですよね。考えて記事を作るより。
アフィリエイトを始めたとき困ったのはが、パチスロばっかりやっていた人間なので当然ですけど、社会常識も知らないし文書もかけないんですよね。物を知らないから。
今、伊藤さん文章お上手ですよね。すごく読みやすいです。
本当ですか。それはブログの影響も大きいと思います。パチスロブログで勝ち方についての質問とか最後の方、1日に何十通とか来てたので。
えーーー。ブログにですか?
そういう質問に結構マメに返してたりしてたので。それでライティングの技術はあがったかもしれないですね。
ただ知らないことに関しては書けなかったですね。パチスロとか知ってるから書けたんですけど、知らないことは
やっぱり知っている人に聞きに行くしかなかったですね。
結婚についてのブログを書くときは、実際、結婚相談所で働いてたという人とか、参加したっていう人に聞きにいったりとか、遠距離恋愛ばかりしてると言う人に聞きにいったりとかしました。そして、そのインタビューをもとにサイトをどんどん作っていったという感じです。文章書くというのは非常に難しいですが、話を聞くというのはとても簡単な仕事なので。
なるほど。賢いやり方ですよね〜。
文章っていうのは音声が文字になってるってだけなんで。その方法でやってきたのが大きかったかなと思いますね!
今、起業して何年目ですか。
法人化してからは4年目です。もうすぐ5年目です。個人でやっていたのが長かったですから。
確定申告ちゃんとしてましたか。
ちゃんとしてましたよ(笑)こんなに税金取られるんだと驚きました。
伊藤さんは物欲なさそうですよね。お金がガンて入ってきてもあまり使わないような。
そうですね。無駄使いとかしなかったんで、
それで起業もなかなかしなかった部分もありましたよね。法人化も面倒くさいなとしか思ってなくて。
でも法人化してからは友人と一緒にやり始めたらあっという間にお金が飛んでいきましたけどね、色々と。
彼だけのせいじゃないんですけれど、変なところでお金かかったりしててわからないんですよね。
本当に会社運営はたくさんお金を使っちゃうんですよね。
「会議室とかあったらいんじゃないか?」とか「でっかいTVとかあったら見やすくていいんじゃないか?」とか。
僕は全然いらないと思うんですけど。税金払うの嫌だからと無駄に買ったり。
とにかく無駄なお金を使ってしまいました。
勉強されたってことですよね。いい意味で。
よく言えばそうかもしれないですけど、まぁきつかったですね…。
何がきつかったですか。お金が回らないこととかですか。
そうですね。起業した当初はSEOが絶好調で、狙えば上位表示がボコボコとれるという状況だったんです。
当然ほんとに収益も伸びてる状況でした。
何年もずっと上位でいると、「うちのサイトが落ちるわけがないっ」て錯覚してしまうんですよね。
実際始めた当初からずっと収益も上がり続けている状況だったので。
そうするとお金とかも勝手に入ってくるイメージになっちゃって、会社にほとんどお金とかも残してなかったんですよ。
でもある時、一番調子に乗っている時期だったんですけど、SEO対策セミナーをやったんですね。
その翌日、見事に全部落ちまして、恥ずかしくて表に出れないようになりました(笑)
落ちたときに初めてびっくりするわけですよね。完全にSEOだけに商売を頼っていた状態だったので、何していいか
わからない。何していいかわからない状況が一番辛かったですね。さきが見えない。
どうやってお金かせげばいいのか、SEOに対する自信も少し失われてしまって。
その頃、社員さんとかも雇われていたんですか。
はい。社員とかもいたんで、そうすると固定費とか圧迫するんですけど。
社員への支払いは止めることが出来ないですもんね。
状況が悪くなってくると、そのときのパートナーと意見が別れて。
僕としては全員辞めてもらうしかないなと残念ながら思ってたときがあったんですけど。
僕ら自体が売上あげられてない状況なので、とても面倒みきれないというか、
実際会社つぶれそうなほど状況は切迫してたのでそう考えていたわけです。しかし、
彼はやめて元以下になるのが怖かったという意見でした。
僕は元以下になってもお金がなくても何か残ればいいかなと思ったんですが、彼は元以下になるのが怖いということなど細かい事で意見が分かれました。
なるほど、そういう考えもあるんだなと。
じゃあ、売上あげるしかないよなと二人して色々あがくんです。「じゃあ、新規事業を考えよう」みたいになるんですけど、
そういうときは考えも浅いので、全部失敗しました(笑)
あとから考えると何であんなことしたんだろうって思います。
あんなサービス売れるわけがないっていう(笑)
お互いがそんなふうに思ったと思うんですけど、お互いの失敗が続いて、どんどん自信も失われていきましたね。
その当時結婚したばかりだったんですけど、その状況は嫁さんに言うしかないなという状況になって、
正直に打ち明けたことがあったんです。嫁さんが慰めてくれるんじゃないかとちょっと期待したんですけど、
予想とは逆に「つべこべ言わず、売るしかないでしょ!」と怒られて(笑)
それにより、開き直って、それからがむしゃらに営業というか色んな人に会いにいくという外にでることを覚えました。
ほとんどお会いする方は東京の方だったので、夜行バスに乗って会いにいくっていう生活を続けました。
月に2、3回くらいは夜行バスで東京いって、ほとんど三重県の事務所にはいない状況でした。
私と初めてお会いしたのはその半年後、1年後くらいですかね?
そうですね。お会いしたのはそれくらいでしたかね。そのくらいのときは、会社は大丈夫でしたけど。
苦しんだあとは、結局、営業をしまくることで、何とかなりました。
本当に色んな人に助けてもらいました。正直に、「赤字で死にかけているんですけど・・・」って話をしたら離れていく方もいましたけど、助けてくれる方もいて。人の優しさにふれました。
その年の夏くらいにピンチでしたが、年末くらいには売上もたってその期自体は赤字で終わったんですけど最終的には立ち直りました。
ただし、もっと変えていかないと、またピンチになるなと思って、少なくとも僕は友人との共同経営に限界を感じていたのでそれをやめる決断をしました。
あとは仕組自体をもうちょっときっちりしないといくら稼いでも持たないなと思って改革に着手しました。
それを決めてから、会社の整理に1年くらいかかりましたね。
主に「業務のクラウド化」に力をいれました。そのクラウド化に力を入れて、だいぶ立ち直ったって感じですかね。
それまでは三重県にもそこそこ広い事務所を借りていました。
バイトさんも含めて10人くらいが朝来てタイムカード押して、パソコンの前で黙々と仕事して、15時くらいにタイムカード押して帰るという状況でした。
そんな状況を見ながら
「これだったら、それぞれが家で仕事をすればいいんじゃないかな・・・」とずっと思ってました。
それでグーグルドキュメントとかを知って、それを会社に取り入れるようにしました。
もちろん、そのときの業務の改革の際の社員の反発はありましたね。
みんな「そんなことできるわけがない!」っていう意識が強かったので。
そう考えてしまうのはしょうがないなと感じながらも、そこは無理やり進めました。
でも、やってみたら思った以上に上手く回るようになりました。
それで逆に反発した社員の人たちは居場所を失ったわけじゃないですけど、自分から会社を去っていく形になりました。
ある程度、整理がついてから共同経営もやめることにしました。
友達同士でやってたらダメですよ、そんな甘い世界じゃないよと、いろんな知人にも指摘をうけました。
彼にも別れを切り出して、彼自身は一緒にやっていこうと思ってたみたいな感覚だったので少々、結論が出るまでには
時間はかかりました。歪みあったり、揉めたりとかはないんですけど、資産の分配とか、運営しているサイトをどうやって分けるんだとかひとつひとつの手続きに時間がかかりましたね。事務所の家具とかこれも資産扱いだしこれどうするんだとか、のちのちのトラブルにならないように弁護士さんにもしっかり相談しなきゃいけないしとか。ほとんど会社の整理みたいなのに走ってましたよね。
まぁ、別れたことに関しては正解だったなと思ってます。今は仲いいですし、彼は彼で自分の事業始めていて、別れていなかったらこうなってはいなかったなと思います。
お互いに気を使うタイプだったんで、お互い我慢し続けるというか。
あと一番ダメだなと思ったのはお金の価値観が違いすぎるのを感じましたね。同じ
一万円でも人によって大きい、小さいという感覚が大きく違うと思うんで、その部分が彼との差をすごく感じましたね。
彼がすごい浪費家というわけでもないんですけど、そのずれはずっと感じていました。
なるほどですね。いろいろ苦労されたんですね。 伊藤さんはこれまでブロガー、アフィリエイト、SEOサービスとやってこられて、 最近はメディアをつくるみたいなところに行ってるんですよね?
そうですね。メディアもそうなんですけど、ブロガーの育成というのにもすごい力を入れてます。
普通の主婦の方が人気ブロガーになっていくというのもすごいみてて快感なんです。
例えば、知り合いの奥さんとか趣味ブロガーを運営している方に会う機会がありました。
趣味ブロガーさんは合計10人位の方にお会いしましたね。
どの方も3年以上趣味でブログを続けていらっしゃいました。
その方たちがすごいアクセスがあるんです。SEOなんてまったく意識していないんですよ。
そういうブロガーさんを一杯育てていきたいんですよね。
僕のイメージではサイト運営者というよりも、サイト経営者みたいな意識でやってます。
会社経営とサイト経営って一緒かなーと思って。
サイト経営のホールディングス化みたいなのを2年前くらいからずっとやっていきたいなと構想していまして、
いまはそれに取り組んでいます。
何人くらい育てられたりすることを考えてますか?
目標としては100人くらいは育てたいですよね。もっとかなー。
ブログは書いてるうちに本人の書くオリジナルのスタイルがいろいろ出てくるので、
何も私がいろいろ言わなくても書かれていくんですよね。
最初は手とり足とりで、初歩的なところからスタートするんですけど走り始めると勝手に走っていくのでもちろんこちらは集客的なバックアップとかはするんですけど、
教えることとか少ないので、そういうブロガーさんを何人でも増やすってことは可能だと思うんですよね。
また、それらのサイトは強引なSEOに頼ってないので、それとは違う長期的な目線で育てていくので、
一個一個のサイトは最初のことは売上少ないですけど、堅いです。
会社自体を大きくしたいというのはありますか?それともブロガーさんの数?
そうですね。ブロガーさんのほうが目標ですよ。高いビルに良い部屋借りたいとか、
すごいビルとか建てたいとかそういう欲求はゼロです。
でも主婦の人が自分で考えて育っていって、感謝されるのとかは嬉しいですよね。
シングルマザーの人とかも多いんですけど、やっぱり働き口とかなかなかないんですよね。
そういう働き口がない人が変わっていくというのは。
社会性ありますよね。
別に社会貢献とか綺麗ごとで始めたわけではなかったんですけど、 感謝されることが多いので嬉しいなと思いますけどね。
なるほどー。
やりがいはありますよね。
熟女が好きってわけじゃないですよね。
熟女が好きってわけじゃないですねー。ま、ちょっと好きかもしれないですけど(笑)
(笑)なるほど。そもそもブロガーさんには投稿する数とかはコミットしてもらうんですか?
人によってまばらですね。月に100記事くらい書いて来る人もいるし、10記事くらいが限界っていう人もいるし。そのへんは気にしていません。お子さんの状況だったりとかもありますし。
なるほどですね。また、ブロガーさんが書くテーマとかはどう決めるんですか?
最初は大きなテーマだと書きやすいんですよ。美容とか住まいとか大きなテーマで書いてもらうんですが、そのうち、その人のオリジナリティが出て偏ってくるんですよね。
今、離乳食について書いてもらってる人がいるんですけど離乳食だけで1000レシピ以上書いてもらってます。
なので最初は育児とか赤ちゃんといった大きなテーマで書いてもらってたんですが、離乳食の記事があまりにも多いので、聞いてみたところ、そのブロガーさんは実はそういう専門家になりたいということがわかりました。じゃあ、離乳食だけについて突き詰めて書きましょうよ!ということになったりするわけです。
また、ファッションの記事が一番輝いてるなと思う人がいて、どんな意思をもってファッションのこと書いてる?って聞いたら「私の背が小さいのでcancanとか見ても、そもそも身長が違いすぎて真似できない。あの服装をそのまま着てもまったく似合わない。脚がスラーっと長い人が着るとかっこいいのであってそうじゃない人は
見るだけで挫折する」という話をした人もいます。
じゃあ、背の小さい女性のためにそれに特化したブログをやろうとなっていったりとか。
とりあえず最初は書いてみて、その人のいい部分を引っ張り出すみたいな感じですね。
そうですね。元エステティシャンだったらエステの記事が圧倒的だったり。 旦那さんがサンフランシスコ出身なので、サンフランシスコについて永遠書いてもらってるとか(笑)
なるほど。
どの方も何かしらネタ持ってるんですよね。何個か。
なるほどですね。事業モデルとしては結構、先行投資が出るモデルですね。
1年はまず結果は出ないですよね。でも逆に参入障壁が上がって、なかなかマネは出来ないんじゃないかと思いますけどね。
なるほど。確かに参入障壁が高いですよね。
1年は売上は出ないですからね。 時間は使いますけど、そこまでお金は使うかっていったらそうでもないですからね。
広告打つわけでもないですし。それはアメブロとかで書くんですか。それともワードプレスのような独自ドメインとってですか。
ワードプレスや独自ドメインでライブドアブログを使うカタチです。どちらにしても独自ドメインは絶対ですよね。
すごいイメージが湧きました。
もし、伊藤さんがこれから新規で起業するとしたら、何からやればいいと思いますか。
お客さんの中でも廃業してっちゃう人もいるんですよね。
廃業していく理由として何が悪かったんだろうなとか考えるんですよね。
ビジネスが悪かったか、お金が回らなくなったかわからないんですけど。
もしある学生さんが伊藤さんのところに「起業したいんです。」ときたらどんなアドバイスをされますか。
やっぱり経験がないのであれば社会経験を積むのが一番かなと。
僕自身社会経験が少なかったので常識とかマナーとかそのへんは苦労した部分でもあるので、そういうのはガッツリ習ったほうがいいかなとは思いますね。
別にサラリーマンになるのは恥ずかしいことでもなんでもないので。
社会経験のある方はやっぱりインターネットでの起業がいいかなと思いますね。
必要なスキルをあげるとしたらなんですか。長く食っていけるスキルとして。
僕としては断トツにコミュニケーション能力ですね。
それは人と仲良くなる能力ですか?セールス的な能力ですか。
ええと、伝える能力と聞き取る能力ですかね。1言ってそのまわりの10を理解する人もいると思うんですよね。
要はインターネットにしてもリアルな世界と一緒で、パソコンが調べにくるのではなくて、
あくまでパソコンは媒体であって、モニターの向こう側の人間とのやりとりでモノが売れたりするわけですよね。
インターネットの世界だとそれこそSEOとか技術の面ばかり見がちですけど、結局はパソコンの向こうの人間の、かっこいい言い方すると、心を揺さぶることが必要であって、コミュニケーションを普段からとれてない人間がパソコンの向こう側の人間に対して伝えることが出来るかといったら伝えられませんよね。
相手の意図を汲み取ることが出来ず、全然とんちんかんな文章を書いたりするんで。
スタッフでもコミュニケーション能力の低い人ってわからないことも上手く聞けないし、上手く伝えれないから全然、仕事を覚えられなかったりします。そういう視点から見ても伝える能力とか非常に重要かなと思いますけどね。
もうひとつあげるとしたら何かありますか。ITを理解する力とコミュニケーション能力と…
あとは虚勢を張らないことですかね。
見栄っ張りというか自分を小さく見られたくないって思ってる人が結構多いです。殿様セールスが流行ったっていうのもあるんでしょうけど、弱味見せたがらない人多いですよね。
弱味を見せたがらないと、向こうも弱味を見せてもらえないし。
隠し合いみたいなのは損かなと。なので私は「心はフリチン」が大切だと思っています。
ははは。
僕自身も売上とかガツっと落ちるまでは弱味を見せたがらないタイプの人間だったんですけど、
ボッコボコに打ちのめされたんですよね。
「自分はただSEOに生かされてただけだったんだ・・・」と気づきました。
それくらい打ちのめされると何もなくなるんですよね、どうでもいいプライドとか。
営業いって「営業って何すればいいですかね?」とか普通に聞いちゃうんですよね。
実際、営業とか初めてなので「何言えば喜んでもらえます?」みたいな。そうやって自分が心を開くことで相手も開いてくれることもあるので、自然体でいるようなことが重要かなと思いますね。
よくわかりました。とても楽しく勉強になる話、ありがとうございました。
- 株式会社ウェブヒッツ代表取締役 伊藤陽介
1976年生まれ、三重県出身。パチスロで生計を立てていた生活から抜け出す為に、アフィリエイトを始める。収益が伸びた為に2009年に法人化。日本インターネットマーケティング協会(JIMA)認定講師。著書(共著)に「現場のプロがやさしく書いた Webサイト運営・プロデュースの教科書」がある。
▼ウェブヒッツホームページ
http://www.webhits.jp/