テレワークでのメールに関する悩みを解決するメール活用法を紹介

山浦寛貴

山浦寛貴

2021.12.06
テレワークでのメールに関する悩みを解決するメール活用法を紹介 イメージ

テレワークで「プライベートが充実した」と喜ぶ人もいれば、「コミュニケーションが難しい」と頭を抱える人も多いことでしょう。

「テレワーク下でメール以外の業務システムが使えない企業が6割超」という調査結果からも、業務の進捗報告・管理がメール主体という事実があり、今後もテレワーク下でメールの重要性は高まると考えられます。

しかしメールはテキストベース。伝わる内容には限界があります。

「細かいニュアンスが伝わるか不安」
「相手に伝わるメールのコツが知りたい」

より快適なテレワークのため、本記事はテレワークでのメールに関する悩みを解決するメール活用法についてご紹介します。


▼ 目次
1. テレワークでメールを使う3つのメリット
1-1. エビデンスが残る
1-2. お互いに時間の拘束がない
1-3. 文書作成スキルが向上する
2. テレワークをより快適に!メール作成時の工夫とは?
2-1. 工夫①具体的な指示を出そう
2-2. 工夫②お互いが知っている共通言語を使おう
2-3. 工夫③相手に柔らかい印象を与える言葉を使おう
2-4. 工夫④一度時間を置いて、メールを読み返そう
3. 【テレワークのメール術】実際に使っている相手に好印象を与えるメール術を紹介
3-1. わかりやすい「件名」で意図を伝える
3-2. メールの型を使う
3-3. 否定的な表現を避ける
3-4. くだけた表現はほどほどに、顔文字は使わない
4. 顔が見えないからこそメールで円滑なコミュニケーションを!


テレワーク_メール_イメージ画像

テレワークでメールを使う3つのメリット

オフィス勤務とは異なり、表情や細かいニュアンスを伝えることが難しいテレワーク。情報共有は「速やかに」「わかりやすく」「正確に」行わなければなりません。

そこで有効な連絡手段がメールです。課題こそあるものの、積極的にメールを活用すべきメリットがあります。
 

エビデンスが残る

言った言わないの水掛け論がなくなります

オフィス勤務で行う打ち合わせや会議と違い、自宅などでそれぞれが1人で働くテレワークには「証人」がいない場合もありますが、メールは決定事項や返事の内容がエビデンスとして双方に残るため、情報共有などに適しています。

メールの送受信ボックスから簡単に履歴を検索・確認できるため、記憶があいまいなときに見返すという使い方もあります。
 
 

お互いに時間の拘束がない

電話やweb会議は双方の時間を拘束しますが、メールなら読み手も送り手も読むか読まないか、自由に時間を決められます。

作業中に上司や同僚から声をかけられたり、電話対応で中断することがないため、作業に没頭できます。

また、テレワークでは仕事と合わせて家事や育児をこなす必要がある方でも、時間をうまく使えば仕事のスキマ時間で一部の家事・育児ができる場合もあるでしょう。
 
 

文書作成スキルが向上する

表情や声で感情や雰囲気を伝えられないメールでは文章で伝えたいことを正確に伝える必要があり、「相手の立場になって考えること」が重要です。

互いにテレワークをしている上司や同僚、クライアントに対して「どうすれば相手に伝わるか」を徹底的に意識した文章を何度も作成するため、自然と文書作成スキルが向上します。
 

テレワーク_メール_イメージ画像

テレワークをより快適に!メール作成時の工夫とは?

テレワークが普及したことで、メールを使ったコミュニケーションが増えました。

一方で、メールは文章だけで要点を伝えるため誤解が生じやすく、多くのビジネスパーソンが不安を抱いていて、以下の調査結果も出ています。

・自分のメールに不安を抱くことがある人が7割を超える
 
・不安な理由として「正しく伝わるか」が約7割で最も多い

正しく伝わるか不安なメールだからこそ、作成時に一工夫することで印象をガラッと変えてテレワークをより快適に過ごしましょう。
 

工夫①具体的な指示を出そう

あいまいな表現を避け、意味が伝わる明確かつ具体的な指示を出しましょう。

そのためには、5W1H(Who:誰が、Where:どこで、When:いつ、Why:なぜ、What:なにを、How:どのように)を明記し、締切がある場合には期日を伝えましょう。

「しっかり」「ちゃんと」などの人によって捉え方が変わる表現はNGです。
 
 

工夫②お互いが知っている共通言語を使おう

難しいカタカナ言葉や専門用語を避けて、わかりやすく説明がいらない共通言語を使いましょう。

他部署やクライアントなど携わる分野が異なる相手には「相手に伝わること」を念頭に、噛み砕いた表現に言い換える心掛けが大切です。
 
 

工夫③相手に柔らかい印象を与える言葉を使おう

相手の表情を伺えたり声が聞けるweb会議とは違い、メールは感情が伝わりにくい場合もあります。

特にテレワークではメールやチャット中心で業務連絡を行うことが多くなるので、メールの返信がシンプルすぎたり定型文を使っているかのように業務的すぎると冷たい印象になってしまい、「怒ってるかも」「忙しそう」と相手が気にしてしまうかもしれません。

返信相手に誤解を与えないよう柔らかい印象を与える言葉を使ってみましょう。オフィス通勤時のように対面で会うことがテレワークではほぼないので、少し大袈裟と思うくらい柔らかい印象のメールを作成する感じで大丈夫です。

 

工夫④一度時間を置いて、メールを読み返そう

送信する前に、一度時間を置いてメールを読み返しましょう。

「イライラした感情がおさまらない」「とにかく早く返したい」など理由はさまざまですが、メールの読み手が行動しなければメールを送る意味がありませんよね。

そこで、本文を一度下書き保存し、別の作業に集中したあとにもう一度読み返すのです。すると、「感情」ではなく「論理」の目でより良いメールに生まれ変わります。
 
 

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【テレワークのメール術】実際に使っている相手に好印象を与えるメール術を紹介

「工夫すべきポイントはわかったけど、実際どんな文章にすればいいのかわからない」という人もいることでしょう。

テレワーク中に「速やかに」「わかりやすく」「正しく」情報共有するとき、筆者自身が使って効果を実感した好印象メール術を紹介します。

テンプレ化して使い回す、ご自身のレパートリーに加えるなど、どんどんご活用ください。

「一緒に働きたい」「信用できる」と思ってもらえる確率がグッと上がりますよ。
 

わかりやすい「件名」で意図を伝える

メールの受信画面で真っ先に表示されるのは「件名」です。確実に読んでもらうためには「件名」がとても重要。読んで意図が伝わるような書き方を心掛けましょう。

”【】で囲む”や”内容を具体的かつ端的に”表現すると読み手への印象が変わりますね。

悪い例
先日の打ち合わせの件
 

良い例
【至急】7/15◯◯会議の議事録をご確認ください
 
【重要】◯◯会社との契約締結について 山田

 

メールの型を使う

ビジネスメールにはある程度決まった型があります。この型に肉付けすることで、簡潔で意図が伝わる文章が完成します。

◯メールの型

①宛 先: ◯◯会社 △△様
②挨 拶: お世話になっております
③名乗り: ◇◇の山田と申します
④本 文: ◯◯会社との契約締結についてご連絡します
⑤結 び: (ご検討のほど/ご確認のほど)よろしくお願いします
⑥署 名: 連絡先(会社名、部署名、氏名、電話やメールなどの連絡先)

①から⑥の順に文章を当てはめれば、メールを一から作成する手間・時間を大幅に圧縮できます。
 
 

否定的な表現を避ける

相手に非がある、相手を非難する内容などは印象を悪化させかねませんので、否定的な表現は避けましょう。また、否定的な表現はどこか高圧的で上から目線のイメージがつきやすいもの。

そこで、否定的な表現はできるだけ肯定的に言い換えて相手へ伝えていきましょう。

悪い例:
4/10からはお引き受けできません
 
良い例:
4/9まではお引き受けできます

 

くだけた表現はほどほどに、顔文字は使わない

気心の知れた同僚や仲の良いクライアントであっても、メールであることに変わりはありません。くだけた表現は控えめにしましょう。

また、顔文字の使用は「マナーを知らない」「仕事を甘く見ている」と評価を落とす可能性もあります。

メールで重要なポイントは、テキストベースでいかに「相手に伝わるか」です。くだけた表現や顔文字に頼らず、誠意が伝わる文章に労力を注ぎましょう。

悪い例:
提出が遅くなって、本当にごめんなさいm(__)m
 

良い例:
誠に申し訳ございませんでした。今後このようなことがないよう、スケジュール管理を改めます。

 

顔が見えないからこそメールで円滑なコミュニケーションを!

今回は、テレワーク下でより使用頻度が高まったメール。多くの人が抱える課題やメリット、活用法などについてまとめました。

「テキストベースのメールでは言いたいことが伝わらない」「メールで何を書いたらいいかわからない」と困っていた人も、工夫するだけでメールの印象がガラッと変わる!とお分かりいただけたのではないでしょうか。

メールには表情や声色がない反面、文字の印象が全てです。読み手を意識するという心掛けが、悪い印象と好印象の大きな分かれ目だといえます。

テレワーク下で双方の顔が見えないからこそ、メールを工夫して円滑なコミュニケーションを心掛けていきましょう。

山浦寛貴
この記事を書いた人

山浦寛貴

山登り、犬と猫が大好きなライター。平日はジム、休日はHip-HopとR&Bを聞きながら読書をしています。