テレワークのQOLを上げる5つの方法!

永富シオン

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2021.07.27
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「テレワークに移行したけど、QOL(Quality of Life)が上がらない」

ワークライフバランスのとれた生活のためにテレワークに移行したものの、QOL向上を実感できない方もいるのではないでしょうか。

しかし、テレワーク従事者の約45%が「生活の質が上昇」したと回答する調査結果もあります(詳細後述)。そこでこの記事では、以下について解説していきます。

・テレワークのQOLの実態
 
・テレワークのQOLが下がる原因
 
・テレワークのQOLを上げる5つの方法

テレワークのコツを掴んで、仕事と生活の質を向上させていきましょう。


▼ 目次
1. テレワーク従事者の4割はQOLが向上
1-1. 要因1:通勤時間がなくなる
1-2. 要因2:作業に集中しやすくなる
1-3. 要因3:好きな場所で働ける
1-4. テレワークの準備不足がQOL低下の原因に
2. テレワークのQOLを上げる5つの方法
2-1. 自宅のネット環境を整備する
2-2. チャットツールを導入する
2-3. 自分で進捗管理をする
2-4. オン・オフを意識して切り替える
2-5. 家事を効率化する
3. まとめ


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テレワーク従事者の4割はQOLが向上

そもそも、QOLとは「生活の質」「人生の質」を意味する言葉です。テレワーク中のQOLに関する調査を見ると、その実態が掴めます。

リクルートマネジメントソリューションズが従業員300名以上の企業の一般社員と管理職を対象に「テレワーク緊急実態調査」をおこない、テレワーク環境下の「ワークの質の変化」「ライフの質の変化」「業務ストレスの増減」の組み合わせに5つのパターンがあることを発見しました。

その結果は以下のようになりました。

・ワーク上昇・ライフ上昇・業務ストレス減:12.4%
 
・ワーク上昇・ライフ上昇・業務ストレス増:10.7%
 
・ライフのみ上昇:21.0%
 
・変化なし:40.3%
 
・ワーク低下・ライフ低下:15.5%

ライフの質が向上した人の合計が44.1%に達しています(2020年3月調査)。

4割以上の人が、QOLの上昇を実感していると言えるでしょう。しかし、変化を感じていない人が4割程度いることも事実です。

テレワーク従事者の4割のQOLが上昇した要因として、次の3つが挙げられます。自分に当てはまるかどうか、チェックしながら読み進めてくださいね。
 
 

要因1:通勤時間がなくなる

テレワークに移行すると、通勤する必要がなくなり、時間にゆとりが生まれます。

通勤しないので、わざわざ朝早く起きる必要もありません。身支度や通勤にかかっていた時間で、朝食をゆっくり食べたり、仕事前後にリラックスタイムを取ったりできます。

筆者の友人は、オフィス勤務からテレワークに切り替わり、通勤時間がなくなりました。その結果、満員電車の息が詰まる感覚や暑さ、寒さで体力を消耗することがなくなり、元気な状態で仕事に臨めるようになったそうです。

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要因2:作業に集中しやすくなる

筆者はオフィスでの作業中、誰かに突然話しかけられて、作業の手を止められることがありました。別のことに気を取られると、仕事に集中できません。テレワークだとそれがなくなり、作業に集中しやすくなります。

自分に関係のない電話に出ることも、突然の顧客訪問に対応する必要もありません。
 
 

要因3:好きな場所で働ける

その日の天候や体調に合わせて、作業場所を決められるのも、テレワークのメリットです。

悪天候のせいで出かける気分にならない日やホルモンバランスが乱れて体調が優れない日もあるでしょう。そんな日は自宅での作業が可能です。

筆者は気分転換をしたい日には、カフェやコワーキングスペースに行って、仕事をすることもあります。
 
 

テレワークの準備不足がQOL低下の原因に

テレワークのメリットを享受する人がいる一方で、QOLが低下した人もいます。この現象にはテレワーク歴と実施頻度が関係しています。

同調査では、回答者を以下の4つの群に分類しました。

・テレワーク歴が半年未満、実施頻度が月に1回以下
 
・テレワーク歴が半年未満、実施頻度が月に2回以上
 
・テレワーク歴が半年以上、実施頻度が月に1回以下
 
・テレワーク歴が半年以上、実施頻度が月に2回以上

その結果「ワーク低下・ライフ低下」と回答した人の割合がもっとも高かったのは「テレワーク歴が半年未満、実施頻度が月に2回以上」の群でした。この群には、準備もままならないまま、急きょテレワークに移行した人が多く含まれているとのこと。

この結果から、仕事と生活の質を上げるためには、テレワークの準備をしっかり行うことが必要だとわかります。

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テレワークのQOLを上げる5つの方法

テレワークのQOLを上げるためには、事前の準備が必要ですが、今日からできることもあります。すでにテレワークに移行中なら、これから紹介する5つの方法を実践してみましょう。
 
 

自宅のネット環境を整備する

テレワーク中のメインの仕事道具となるパソコンを活用するために、自宅のインターネット環境を整備しましょう。

家にインターネット環境があれば、チャットやメールにすぐ返信でき、Web会議もできます。そのため、オフィス同様スムーズに仕事がおこなえて、仕事のスケジュールに遅れが出にくくなります。

その結果、プライベートの時間を使ってまで仕事をする必要がなくなり、趣味や家事をする時間が圧迫されません。

先ほどの調査でも、テレワーク経験者の半数を超える人が、通信回線などの整備が十分でないため、業務遂行に支障を来していると回答しました。

自宅にインターネット環境がなければ、緊急性の高いメールに素早く返信ができないといった問題につながります。筆者は自宅で仕事をすることが多く、安定した通信のもとで仕事がしたいので、固定回線を契約しています。

インターネット環境を自宅に整備する手段は大きく分けて「スマートフォンのテザリング」「コンセントにつないで使うWi-Fiサービス」「固定回線」の3つです。この3つは「テレワークの在宅勤務では安定の固定回線+Wi-Fi6ルーターを導入しよう」で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

 

チャットツールを導入する

テレワークにはチャットツールの導入がおすすめです。

情報のやりとりにかかっていた時間が短縮でき、労働時間の削減につながるからです。それゆえ、家族と会話をしたり、趣味に没頭したり、楽しく過ごせる時間が増えます。

実際にチャットツールを導入し、時間外労働が減った会社があります。

東洋アルミニウム株式会社はメール処理による業務圧迫が原因で、時間外労働が問題となっていました。チャットツール「Chatwork」を導入した結果、時間外労働が減少したそうです。

 

筆者自身も顧客との連絡にはチャットツールを使っています。初めのやり取りがメールだったとしても、効率を考えて、チャットに移行することが多いです。

対面での会話が減ると、主な連絡手段はメールと電話になりがちです。メールは件名や署名を書く必要があり、文章作成に時間がかかります。一方チャットツールなら、それらを省略できるので、時間がかかりません。

メールと同じく、電話も時間がとられるコミュニケーションツールです。電話がかかってくると、受信者は仕事の手を止める必要があり、予定通りに仕事が進まない原因になります。

また発信者も、時間の調整が必要です。相手の業務状況に配慮し、タイミングを見計らって電話をかける必要があるので、いつでも電話をかけられるわけではありません。

チャットツールは、受信者の手が空いているときにメッセージの確認と返信ができます。発信者も、相手の手が空いているかに配慮せずとも、好きな時間に連絡が可能です。

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自分で進捗管理をする

テレワーク中は進捗の管理をしっかりおこないましょう。

仕事の進み具合を正確に把握できていれば、業務の抜け漏れを防止でき、手戻り作業が発生しません。その結果、無駄な残業がなくなり、仕事の疲れを抑えられます。

先ほどの調査では、テレワークで必要度が高まるスキルとして「仕事の計画を自分で立て、進捗を管理すること」を挙げている人がテレワーク経験者の65.1%に上ります。その反面、これを「自分ができていると思う」と回答した人は34.7%しかいませんでした。

管理がおろそかになりやすいため、進捗管理ツールを導入するなどして対策するのがおすすめです。

筆者が使っている進捗管理ツールの「Todoist」では、煩雑なタスク管理をこのツールに集約できます。タスクをプロジェクトごとに分類したり、タスクに優先順位をつけたり、進捗管理に便利な機能が満載です。

カレンダーだけだと管理しづらいプロジェクトでも、タスク管理ツールを使えば、簡単におこなえます。
 
 

オン・オフを意識して切り替える

プライベートの時間を確保し、長時間労働による心身の疲れを減らすため、オン・オフを意識して切り替えましょう。

テレワークでは通勤時間がないゆえ、仕事とプライベートのメリハリがつきにくくなりがちです。つい終業時刻を超えて働いてしまい、長時間労働になってしまうことも。

先ほどの調査結果を見ても、テレワーク下で必要度が高まるスキルは「気分転換や休憩を適切にとること」だと51.0%の人が回答しています。

オフィスでの仕事と同じように、始業時間と終業時間、休憩時間を決めて1日の計画を立てるとメリハリがつきますよ。18時に家族と夕食をとる約束をしておけば、それまでに仕事を終らせるモチベーションに。

筆者は休憩時間に部屋の掃除をすることで、心を無にし、頭を休ませています。
 
 

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家事を効率化する

もちろんですが、私生活の一部である家事を効率化することもQOL向上に直結します。

シティリビングWebが実施したアンケート調査によると「在宅勤務で家事や育児の負担は増えた?」という質問に対し、有効回答101人のうち57%が「増えた」と回答しています(2020年12月調査)。在宅時間が増えたことによって、部屋や寝具の汚れが気になり、掃除洗濯をしたくなるようです。

家事に費やす時間が削減できれば、家事による疲れを軽減できます。

負担を減らすには、家事代行を依頼したり、時短家電を購入したりするのがおすすめです。筆者は洗濯乾燥機を使って、洗濯から乾燥までを自動化しています。ストレスだった干す作業がなくなったので、快適です。
 
 

まとめ

今回の記事では、テレワークの実態とテレワークのQOLが下がる原因、QOLを上げる5つの方法を紹介しました。改めて、その方法をおさらいしておきます。

・自宅のネット環境を整備する
・チャットツールを導入する
・自分で進捗管理をする
・オン・オフを意識して切り替える
・家事を効率化する

もちろん、これらの方法をすべて導入する必要はありません。一つずつ必要かどうかを見極めながら、取り入れていきましょう。

仕事と生活、両方の質向上を目指して、ご自身に合った働き方を見つけてみてくださいね。
 

永富シオン
この記事を書いた人

永富シオン

節約・投資・フリーランスの働き方について、執筆しているWebライターです。趣味は友人とご飯&サウナに行くこと。毎日の暮らしを大切にしながら生きています。