ネットショップを出店したい方向けに、APSカートとECパッケージやECモールの違い、無料と有料サービスの違いについてお伝えします。
▼ 目次
1. ネットショップの種類
2. 個人事業主はASPカートがおすすめ
3. おすすめASPカート
4. おすすめECパッケージ
5. おすすめECモール
6. ネットショップ開業サービスを選ぶポイント
ネットショップの種類は、ASPカート、ECモール、ECパッケージの3つに大きく分けられます。
ASPカートは無料と有料のどちらのサービスもあり基本機能も揃っているので、比較的簡単にネットショップを始められます。ECモールは集客力がありますが、出店数が多く、他のショップに埋もれてしまう可能性があります。デザインもモールに依存する形が多いです。大規模のネットショップであったり、拡張性を持たせられるのがECパッケージです。
ASPカート | ECパッケージ | ECモール | |
---|---|---|---|
特徴 | 独自ドメインで運用可能。ECサイトに必要な基本的な機能が揃っている | サーバーにECパッケージをインストールする大規模向け | 1つの大きなサイトにテナントとして出店 |
メリット | 低コストで月額運用が可能。ECモールよりデザインの自由度が高い | 拡張性やカスタマイズ性が高く、望む形にできる | モールの知名度が高く、集客力がある |
デメリット | 自分で集客を行う必要がある | 初期費用やランニングコストが高い。システムが古くなる場合がある | 他のショップに埋もれてしまうことがある。出店費用や販売手数料がかかる |
代表的なサービス | BASE、Stores、Shopify | W2 Repeat、リピスト | 楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon Japan |
ASPカート | |||
---|---|---|---|
特徴 | 独自ドメインで運用可能。ECサイトに必要な基本的な機能が揃っている | ||
メリット | 低コストで月額運用が可能。ECモールよりデザインの自由度が高い | ||
デメリット | 自分で集客を行う必要がある | ||
代表的なサービス | BASE、Stores、Shopify | ||
ECパッケージ | |||
特徴 | サーバーにECパッケージをインストールする大規模向け | ||
メリット | 拡張性やカスタマイズ性が高く、望む形にできる | ||
デメリット | 初期費用やランニングコストが高い。システムが古くなる場合がある | ||
代表的なサービス | W2 Repeat、リピスト | ||
ECモール | |||
特徴 | 1つの大きなサイトにテナントとして出店 | ||
メリット | モールの知名度が高く、集客力がある | ||
デメリット | 他のショップに埋もれてしまうことがある。出店費用や販売手数料がかかる | ||
代表的なサービス | 楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon Japan |
個人事業主にはASPカートをおすすめします。導入コストや初期費用、ランニングコストがECパッケージやECモールに比べて安いからです。デザインテンプレートのバリエーションが多いASPカートも多く、制作時間をかけずに見栄えの良いネットショップをオープンさせることも可能です。
また、販売したい商品データをすでにお持ちであれば、ASPカートは契約してから出店までの時間も早いです。
開業までの手続きが少ない点もおすすめする理由です。初期設定で必要なのは、商品登録と特商法に記載の販売元や住所など事業者情報のみ。契約したASPカート内からデザインテンプレートを選び、すぐに開業できます。
BASEのスタンダードプランでは初期費用、月額費用が無料、契約した日に開業できます。売上規模が大きくなってきたら月額5,980円のBASEグロースプランに切り替えることで、決済手数料2.9%と業界最安値で利用可能です。ショップ開設数は200万を突破しています。
料金プラン |
・スタンダードプラン:無料 |
---|---|
初期費用 |
なし |
決済手数料 |
・スタンダードプラン:3.6% + 40円 |
STORESはネットショップをあわせて店舗レジも利用できるので、実店舗とネットショップの併用におすすめです。ネットショップと店舗レジは連動しているので、商品登録の二度手間はなく、商品在庫も連動されます。デザインはドラッグ&ドロップなので、htmlやcssを使ってデザインを変更(カスタマイズ)することはできません。
料金プラン |
・フリープラン:無料 |
---|---|
初期費用 |
なし |
決済手数料 |
・フリープラン:5% |
Squareオンラインビジネスは、レジサービスSquareが提供しているASPカートです。無料でネットショップを開業でき、月額利用料や振込手数料もなしで開業可能です(決済手数料はかかります)。在庫、売上、顧客情報を一括管理できるので、実店舗と併用がおすすめです。
料金プラン |
・フリー:無料 |
---|---|
初期費用 |
なし |
決済手数料 |
・フリー:3.6% |
カラーミーショップは初期費用、月額費用はかかりますが、豊富な決済方法に対応しているのが魅力のASPカートです。カスタマイズ性も高く、アプリの追加で機能も拡張していけるので、幅広い事業規模に対応できます。
カスタマーサポートも充実していて、手厚いサポートが用意されています。同一ドメイン内にWordPressが無料で導入できるので、コンテンツを増やしたい方におすすめです。
料金プラン |
・レギュラー:月額4,950円 |
---|---|
初期費用 |
・レギュラー:3,300円 |
決済手数料 |
・レギュラー:4.0%~ |
Shopifyはデザイン性がとても高く世界的に利用者数が多いASPカートです。越境ECにも向いています。
デザインカスタマイズの自由度が高い有料テンプレートが多く用意されており、無料テンプレートでも一定のデザインクオリティを確保できます。本社はカナダなので、サポートサービスはこれから充実していくことが予想されます。
料金プラン |
・ベーシック:月額33米ドル |
---|---|
初期費用 |
なし |
決済手数料 |
・ベーシック:3.4% |
MakeShopは業界最多の機能数が搭載され、デザインテンプレートはすべて無料です。法人ショップ開設数11,000店舗を突破しており、大中規模の事業にも対応できるASPカートです。
料金プラン |
・プレミアムプラン:月額12,100円 |
---|---|
初期費用 |
・プレミアムプラン:11,000円 |
決済手数料 |
・プレミアムプラン:3.19%~ |
W2 RepeatはD2C/定期通販に特化したECパッケージです。1,000以上の機能が搭載され、ネットショップ運営に必要な機能を1つのシステムで網羅できます。デザインのカスタマイズの自由度も高く、様々な業種に対応しています。会員ランク制度も標準装備され、ランク分けの設定も可能です。
料金プラン |
・ONEプラン:月額9,800円 |
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初期費用 |
・ONEプラン:月額9,800円 |
決済手数料 |
要問合せ |
リピストは単品購入と定期購入に特化したECパッケージです。定期購入の機能が豊富で、定期コース商品と単品商品の同時購入や定期サイクルの変動にも自由度高く対応できます。
また、フォーム一体型ランディングページも作成でき、カゴ落ち対策もできます。ノーコードでのサイト制作も可能なので、ネットショップ運営初心者でも利用可能です。
料金プラン |
・ライトプラン:月額14,800円 |
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初期費用 |
・ライトプラン:29,800円 |
決済手数料 |
要問合せ |
楽天市場は国内では圧倒的に利用者が多いECモールです。楽天ID数は1億以上にもなります。
「楽天スーパーSALE(セール)」のような大規模なセールやキャンペーンを定期的に開催しているため、セール&キャンペーン開催時の集客力はとても高く、会員やリピーター獲得を狙えます。
料金プラン |
・がんばれ!プラン:月額19,500円 |
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初期費用 |
60,000円 |
決済手数料 |
・がんばれ!プラン:月間売上高の3.5~7.0% |
Yahoo!ショッピングは出店費用が無料のECモールです。アクセス数の高いYahoo!JAPANのトップページにもリンクがあり、集客力がありながらも初期費用を抑えてネットショップ運営をはじめることができます。
料金プラン |
無料 |
---|---|
初期費用 |
無料 |
決済手数料 |
5.6% |
Amazon Japanは月間5,000万人以上、世界的認知度を誇るECモールです。小口出品プランは商品1点ごとに100円の出店料でスタートできるので、ネットショップ運営初心者や小規模な事業者でも手軽にはじめられます。
Amazonが代行して商品の配送を行う「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を利用できる点が他のECモールにはないAmazon Japanの特徴です。
料金プラン |
・小口出品プラン:商品1点ごとに100円 |
---|---|
初期費用 |
無料 |
決済手数料 |
8%~15%(商品カテゴリーによって異なる) |
ネットショップ開業サービスを利用すると、月額費用のほかにも費用がかかる場合があります。
クレジットカードや代引きなどの決済手数料、販売手数料やサービス利用料、売上金に対する振込手数料などがいくらかかるのかを事前に把握して、サービスを選ぶようにしましょう。
デザインのテンプレートは無料と有料があります。機能やカスタマイズ性が制限の多い無料テンプレートと比べると、有料テンプレートはカスタマイズ性やデザイン性の高いものが多いです。
レスポンシブ対応していないテンプレートも中にはあるので、PC、スマホ、タブレットでのどうのように表示されるかも事前にチェックが必要です。
また、商品数が多い場合は想定しているカテゴリー数をデザイン上で展開できるのか(多くのカテゴリーを見せられるデザインになっているか)、などもチェックしておくと良いと思います。
各種サービス内に分析ツールが搭載されているものもありますが、Googleアナリティクスやサーチコンソールと連携できるか、など外部の分析ツールもどの程度利用できるのか、確認しましょう。
ネットショップを運営していく上で顧客に対してどのくらいアプローチができるのか、マーケティング施策に対応できる機能も確認が必要です。
顧客グループや会員ランクなどをどの程度セグメントできるのか、リピート購入にどれだけ手間なく対応できるか、ポイント付与や割引など特典を細かく設定できるのかなどチェックしておきましょう。
自由の歩き方 編集部
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