仮想オフィス比較10選。ツールの特徴や導入時のポイントを解説

仮想オフィスとは、オンライン上にオフィスを作り、コミュニケーションをとるツールです。クラウドオフィスツールと呼ばれることもあります。
 

仮想オフィスは、リモートワーク時にメンバー同士のコミュニケーションの活性化や、ステータス表示による作業効率アップなどに活用されています。ツール導入時に無料トライアルなどが準備されているため、自社で必要な機能の有無やセキュリティ対策などを確認しましょう。
 

仮想オフィス

仮想オフィスには、リモートワーク時の会話のきっかけづくりや仕事の進捗、メンバーの状況把握機能が充実しています。
 
 

コミュニケーション機能

気軽に会話をしやすいワンクリック会話機能
仮想オフィスは、数秒から数分で済むような、ちょっとした会話がしやすい仕様です。メンバーのアバターをワンクリックするだけで気軽に会話をはじめられるなど、現実のオフィスのように話しかけて会話ができます。web会議システムやチャットツールのように、前もって予定を決める必要はありません。
 
 

仕事の忙しさの見える化機能
メンバー個々の状況の見える化が可能です。「忙しい」「手が空いている」といったリソースの状況や「会議中」「資料作成中」「休憩中」などのステータスを表示できます。また「いつでも会話OK」といった会話意欲表示ができる仮想オフィスの場合は、メンバー同士で声をかけるタイミングが掴みやすくなります。
 

仮想オフィスでは、業務時間内は常にメンバーと気軽につながることが可能です。雑談も可能になるため、リモートワーク中のコミュニケーション不足の解消にもつながります。
 
 

メンバー同士の交流のきっかけとなるプロフィール公開やイベント機能
仮想オフィスには、メンバーの顔やプロフィールを公開する機能があります。オフィスではお互い知ることが難しい相手の簡単なプロフィールも共有されるため、メンバー同士の交流のきっかけ作りに役立ちます。
 

また、仮想オフィスにはシャッフルランチや交流会、イベントなどを開催する機能があるため、リモートワーク中でもオンライン上でメンバーの交流を促すことが可能です。
 
 

管理・状況把握のための記録機能

タスク状況や稼働状況をカメラやログに記録する機能があるツールを使用した場合、メンバーそれぞれの作業状況がリアルタイムで表示できます。リモートワーク中の気のゆるみを防ぎ、適度な緊張感を持って作業しやすくします。
 

またPCカメラを使用してメンバーを撮影し、一覧表示する機能がある仮想オフィスでは、メンバーの出社確認のほか、表情もチェック可能です。ツールを通じて得たメンバーの情報をもとに1on1ミーティングを行うなど、状況に応じて必要な対応をとれます。
 
 

 

仮想オフィスを選ぶポイント

打ち合わせ機能やチャットツールとの連携可否

仮想オフィスにコミュニケーションに必要な機能がついているか確認が必要です。たとえば、会話をする際に使う画面共有機能も会社によって使用が違います。「画面共有できる人数の上限」、「ホワイトボードなどの手書き機能」など会議や打ち合わせで使いやすい機能があるか確認しましょう。
 

また、Zoomなどのweb会議ツールや、Chatworkなどのビジネスチャットツールとの連携可否も確認が必要です。仮想オフィスと他のツールの連携が取れない場合、手間が増えるためです。
 
 

PCへの負荷

仮想オフィスにおいてアバター機能やフロアの使用があると、PCに負荷がかり動作が遅くなるといった影響が出ることがあります。
 

PCへの負荷のかかり具合は、メンバーの通信環境やPCの性能などによって異なります。無料トライアルなどでのツールを試用するなど、実際にツールを使用することでPCへの影響を確認してみましょう。
 
 

プライバシーへの配慮

仮想オフィスには、時間ごとにカメラ撮影をして一覧表示する機能などがあります。人によっては監視されているように感じることがあります。メンバーの状況に応じ、オフラインにしてもよい時間の確保や、カメラオフ機能の許可などを行い、バランスを取ることが大切です。
 

メンバーのプライバシーを守るため、ビデオ通話時の背景ぼかし機能や、会話をクローズドにできる機能があるかなど確認しましょう。
 
 

仮想オフィスにおけるセキュリティ対策

仮想オフィスにおけるセキュリティ対策は、ツールにより詳細が異なります。通信時の安全性を確保する対策では、SSL/TLSによりデータを暗号化し、第三者に内容が漏洩しないようにする方法などが用いられます。
 

サーバー上のデータを守るための取り組みでは、音声・映像データ・送信ファイルをサーバーに保存しない仕組みや、必要最小限のデータはサーバーで保管し、個人情報は暗号化して漏洩を防ぐ仕組みなどが一般的です。
 

仮想オフィスは、自社の管理下で必要なセキュリティ対策を確認してから導入しましょう。
 
 

 

仮想オフィスの紹介

oVice

oViceは、オフィスのほかイベントなどの用途でも使用可能な仮想オフィスです。100人を超えるシャッフルランチ機能や宴会機能なども使用できるため、部署の垣根を超えた交流が可能です。
 

また、相手のアバターに近づくだけで声掛けができます。アバターの距離が近い人同士の会話が自然と耳に入るような設定も可能であるため、現実のオフィスのように、隣に人がいるような感覚でコミュニケーションを取れます。
 

運営会社	oVice株式会社
初期費用	無し
料金	月額5,500円〜／ベーシック・継続利用の場合
使用可能な人数	500名
連携可能なツール	Excel・Word・Slack・Google Drive・Zoom・YouTubeなど
無料トライアルの有無と期間	有り／14日間
機能	・イベント機能 ・アバターに近づくだけで声がけ ・鍵付き会議室の使用でクローズドの会話 ・画像アップロードだけで好みのオフィスが作成可能 ・複数のフロアを組み合わせてビルとして活用　等

 
 

VoicePing

VoicePingは、作業タイマーや作業内容入力ボックスなどが使いやすい仮想オフィスです。メンバーの作業時間や活動内容を長期・短期で確認できます。
 

VicePingは日本語、英語、中国語などを含む41ヶ国語間で話した内容のリアルタイム翻訳に対応しているため、グローバルなコミュニケーションが多い会社で使用しやすいです。さらに、41ヶ国語に対応したリアルタイム文字起こし機能の活用により、会議ごとの議事録を整理可能です。
 

運営会社	VoicePing株式会社
初期費用	なし
料金	・永久無料プランあり ・エンタープライズプラン　月額500円／1人 ・スモールプラン　月額7,500円
使用可能な人数	無制限
連携可能なツール	Googleカレンダー・Zoom・Google Meet・Chatworkなど
無料トライアルの有無と期間	有り／2週間
機能	・作業タイマーや作業内容入力ボックス ・41ヶ国語に対応した音声翻訳とリアルタイム文字起こし機能 ・ワンクリックで声かけ ・ホワイトボード、テキストエディタ、手書き可能な画面の共有 ・ゲストの招待 ・会議室内で使用できるクラウド録画機能 ・メンバーの作業内容をリアルタイムで可視化できる「つぶやきバルーン」機能　等

 
 

RISA

RISAは、フロアの再現性に優れた仮想オフィスです。自社オフィスのようにフロアをカスタマイズしたり、豊富なアバターから好きなものを選択し、髪型や服装などをデザインしたりできます。アバターにはリアクション機能や、出勤したメンバーの足音が聞こえる効果音機能なども搭載されています。
 

また、「声掛けOK」「離席中」などのステータスや、「資料作成中」「MTG中」「昼休憩中」などの一言表示機能により、メンバーの状況が一目で確認可能です。
 

運営会社	株式会社OPTION
初期費用	なし
料金	月額4,000円〜／スモールプラン利用の場合
使用可能な人数	無制限
連携可能なツール	–
無料トライアルの有無と期間	有り／担当者からフロアの案内が来てから2週間
機能	・好きなアバターでアクションや音声通話 ・自由にフロアをカスタマイズ ・複数フロアを作成して数千人で利用可能 ・メンバーの状況を把握するステータス機能 ・会議など機密性の高いコミュニーションで活用できるエリアロック機能 ・本登録なしでゲストとしてログイン ・最大4人までの同時画面共有　等

 
 

FAMoffice

FAMofficeは、大規模なオフィス再現に強みがある仮想オフィスです。1フロアに最大150人の出勤が可能であり、さらに複数のフロアも追加できます。
 

また、アバターに「会議中」「食事中」「離席中」などの6種類のステータス表示が可能であるため、フロアにいるメンバーの状況が一目で確認可能です。アバターに触れるだけで自分と相手の顔が並んで表示される「ビデオ通話機能」の使用により、気軽なコミュニケーションも実現しています。
 

運営会社	富士ソフト株式会社
初期費用	100,000円
料金	月額料金30,000円（100 IDまで利用可能）
使用可能な人数	1,000人以上の大規模導入も可能
連携可能なツール	–
無料トライアルの有無と期間	有り／1ヶ月
機能	・髪や肌、服の色を自由に選べるアバター ・ビデオ通話機能 ・好きな言葉を吹き出しで表示するつぶやき機能 ・参加者全員のポインタ表示 ・6種類のステータス表示 ・自席設定による出退勤状況確認 ・画面共有時の手書きメモ表示、資料共有、ページめくりオプション ・12人まで使用できる簡易会議機能　等

 
 

NeWork

NeWorkは「リアルよりも気軽に話しかけられる」をコンセプトにした仮想オフィスです。メンバー一人ひとりが「ウェルカム（いつでも会話OK）」「フラット（話しかけてもOK）」「ゾーン（声がけNG）」からモードを選択できます。
 

また、NeWorkはNTTグループが開発から運営を手がけているため、個人情報データはすべて国内で管理しています。多要素認証も搭載されているため、セキュリティ面に強みがあるツールです。
 

運営会社	NTTコミュニケーションズ株式会社
初期費用	なし
料金	・月額27,500円〜／1ワークスペース ・最大20名まで登録可能な無料プランあり
使用可能な人数	100人
連携可能なツール	–
無料トライアルの有無と期間	–
機能	・会議の様子を外から聞ける聞き耳機能 ・ゲスト招待機能 ・ルーム内や1on1、ビデオでの通話機能 ・チャット機能 ・呼び出し機能 ・自分の状態を表すモード選択 ・画面共有 ・バーチャル背景　等

 
 

Oasis

Oasisは、メンバーに気軽に話しかけやすくなる機能が豊富な仮想オフィスです。Oasisでは、オフィスマップ内に存在するテーブルに着席してワンクリックするだけで、テーブルに着席しているメンバーと会話ができます。
 

また、Oasisは「MTG中」「離席中」「休憩中」といったユーザーごとのステータス表示や「会話したい」「会話できる」「会話できない」といった会話意欲を表示できるため、コミュニケーションに齟齬が生じにくい仕様です。
 

仮想フロアでは絵文字スタンプによるリアクション表示も可能であるため、コミュニケーションを通じた意思表示に役立ちます。
 

運営会社	株式会社エクステンシブル
初期費用	33,000円〜（1フロアの場合）
料金	月額18,000円〜（20 ID・ボイスプランの場合）
使用可能な人数	150人（150人以上は問い合わせ対応）
連携可能なツール	–
無料トライアルの有無と期間	–
機能	・約200種類のアイコンアバターから選択可能 ・話しかけられたときのプッシュ通知機能 ・絵文字スタンプによるリアクション機能 ・バーチャル背景 ・ワンクリックでテーブルのメンバーと会話 ・状態ステータスや会話意欲の表示　等

 
 

Sococo

Sococoは、オフィスの再現性に優れた仮想オフィスです。仮想オフィスのデザインは、200種類以上のレイアウトからデザイン選択が可能です。
 

また、仮想オフィスにはメンバーのアバターが常時表示されていて、誰が何をしているのかが一目で把握できます。メンバーは、オフィスレイアウトの「作業エリア」「休憩エリア」「会議エリア」など、業務に応じた部屋に移動した相手のアバターを見ることで、相手のスケジュールを把握していなくても状況を確認できます。
 

運営会社	株式会社テレワークマネジメント
初期費用	要問い合わせ
料金	月額25,000円〜（10名利用）
使用可能な人数	100名以上も可能（スペースごとに人数の上限あり）
連携可能なツール	Zoom、Google Meet、Webex、Microsoft Teams、Slack
無料トライアルの有無と期間	有り／最大3週間（翌々週金曜まで） ※トライアル人数は最大25ユーザー
機能	・200種類以上の豊富なレイアウト ・フロアを増やして自社ビルが作成 ・アバターやステータスの常時表示 ・部屋移動による状況確認機能 ・web会議ツールとの連携 ・部屋のノックで急ぎの連絡が可能 ・部屋単位で複数人と会話可能 ・アカウントを持たないゲストも会議に招待可能　等

 
 

roundz

roundzは、隣の人に少し見せて話す感覚実現を目指した仮想オフィスです。メンバーの在籍状況などを一覧で確認でき、ワンタッチでメンバーに話しかけられます。
 

またroundzは会社から監視されている感覚を無くすためにカメラ機能は除き、コミュニケーションを補助する役割に絞っています。会話に特化したシンプルな設計であるため、ツールが常駐してもPCや他のアプリなどの動作に干渉しにくい仕様です。
 

運営会社	ラウンズ株式会社
初期費用	なし
料金	月額5,500円〜／1スペース・20名まで
使用可能な人数	1スペース150名まで（150名以上での利用は要相談）
連携可能なツール	Zoom・GoogleMeet・Googleカレンダー・Chatwork・Slack
無料トライアルの有無と期間	デモ・導入相談有り
機能	・ボイスチャット、画面共有機能 ・画面共有時にどこを指しているか一目でわかるマウスポインタ表示機能 ・ホワイトボード機能、テキストエディタ共有ツール ・ゲスト招待機能 ・PC起動と同時に立ち上がりログイン忘れ防止 ・連携したカレンダー機能からメンバーのステータスを自動表示　等

 
 

LIVEWORK

LIVEWORKは「リモートワークにオフィスの臨場感とチームの一体感を」をテーマにした仮想オフィスです。PCカメラで自動撮影した写真が一定間隔で一覧表示される「ワーカービュー機能」など、現実のオフィスでメンバーと一緒に働いているような感覚を感じやすい機能が豊富なツールです。
 

PCカメラの映像による顔認識で在籍状況を自動判別する設定や、希望のメンバーとワンクリックで気軽に通話できる「インスタントトーク機能」なども利用できます。プライバシーに配慮し、カメラをオフにする機能やビデオ通話時に背景をぼかす機能なども必要に応じて使用可能です。
 

運営会社	株式会社ライブリンクス
初期費用	なし
料金	2,750円（税込）〜／ライトプラン
使用可能な人数	100名以上も可能
連携可能なツール	–
無料トライアルの有無と期間	有り／30日間
機能 ・イベント機能	・一定間隔で自動撮影された写真が共有されるワーカービュー機能 ・ワンクリックで通話できるインスタントトーク機能 ・ステータス表示機能 ・画面共有機能 ・部署やチーム単位で使える仮想ルーム機能 ・ドラッグ＆ドロップで簡単にファイル送信　等

 
 

Remotty

Remottyは、メンバーの顔や稼働状況などを一目で確認できる仮想オフィスです。Remotyには、2分間隔でカメラ撮影した写真や稼働状況、メンバーの入退室時間などを自動で仮想オフィスに掲載する機能があります。なお、顔写真を共有したくない場合は、PCの利用状況から自動判別してステータスを表示させることも可能です。
 

また、作業の経緯や内容をひとり言のように残せるチャット機能はタイムラインで表示されるため、作業記録や業務の進捗の確認にも役立ちます。
 

運営会社	株式会社ソニックガーデン
初期費用	–
料金	要問い合わせ
使用可能な人数	100人／1環境あたり
連携可能なツール	Microsoft Teams・Outlook・Slack・Zoom・Googleカレンダー・Google Meet・Webex
無料トライアルの有無と期間	有り／期間は要問い合わせ
機能	・PCカメラで自動撮影された写真が2分間隔で仲間に共有される機能 ・ワンクリック通話 ・タイムライン表示されるチャット機能 ・在籍状況の自動判別 ・メンバーのステータス表示 ・ツール連携によるメンバーの予定確認機能 ・入退室ログやコミュニケーション量の可視化 ・オフィスデザイン選択や複数ルーム作成　等