自由の歩き方 編集部
アメリカのフリーランサーは5700万人。2014年から400万人増加し、2019年でアメリカの労働力の35%を占めています。
日本でも働き方改革が追い風となり、フリーランサーが毎年増え、現在では1,000万人以上のフリーランサーがいると言われています。いずれ日本国内でも2,000万人以上がフリーランサーという時代が来るでしょう。
フリーランサーはすべて自己責任ですが、サラリーマンをしているよりも経済的、時間的、場所的自由を得て、日々、幸せを噛み締めながら楽しく働ける可能性は大きく広がります。
そんな自由を得るためにフリーランサーに必要な情報はどんなことか?
そして、その情報を提供するために、「Have some faith!」というコンセプトのもとに立ち上げたWebメディア「自由の歩き方」はどうあるべきか?
「自由の歩き方」の運営会社であり、バーチャルオフィスを運営している株式会社ワンストップビジネスセンター代表の土本と編集長の平野が、当メディアの立ち上げについて話し合ってみました。
※参考
Upwork press
「 Sixth annual “Freelancing in America” study finds that more people than ever see freelancing as a long-term career path 」
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
「 フリーランス白書 2018 」
岐阜市で生まれ、小学生時代をアメリカのメリーランド州で過ごす。就職するも、自身の明るい将来が見えず、1年足らずで退社。その後、ベンチャーの道へ進み、起業の楽しさと多くの失敗を経験する。自身の経験を基に起業家支援を決意し、2010年にバーチャルオフィスのワンストップビジネスセンターを開業。2016年に家族とともにカナダのバンクーバーへ移住。オンライン会議やチャットツールをフル活用し、会社のリモート経営にチャレンジ中。
趣味
バイク / スノーボード / サーフィン / バンド / 旅行
歳取っても継続できる趣味をと思い、色々やってます。どれも中途半端感は否めませんが、人生が豊かになってることは間違いません。今年はメキシコバハ半島のオフロードツーリング行きたいと思ってます。
茨城県筑西市出身、1985年11月生まれ。カナダ、デンマークへのワーキングホリデーを経て、家具屋やデザイン事務所へ就職。約5年の会社員時代を過ごすも…海外でみた、「自由なワークスタイル」への憧れを捨てられず、2017年からフリーランスのウェブデザイナー兼ライターになる。2020年2月よりウェブメディア「自由の歩き方」の編集長に就任。現在はバーチャルオフィスを活用し、場所にとらわれず好きな場所で働いている。
趣味
サッカー / スノーボード / 旅行 / 大食い
サッカーは、世田谷区&渋谷区の社会人リーグに参加しています。週末は早起きしてすべての家事・洗濯をこなすウォーミングアップを行い、試合に向かいます。
フリーランスである僕は、ワンストップビジネスセンターの業務委託先として、土本さんと長くお付き合いのある関係性ですね。ご縁があって「自由の歩き方」編集長を任せていただきました。
メディア立ち上げの経緯やメディアの方向性について、僕たちの対談を通じてお伝えしていきたいと思っています。
まず、この「自由の歩き方」の運営元である株式会社ワンストップビジネスセンターについて教えていただけますか?
うん、よろしくね。ちゃんとやってよ?笑
株式会社ワンストップビジネスセンターは、12,000社以上の起業家やフリーランサーに利用いただいている、設立11年目のバーチャルオフィスの運営会社です。
これまで12,000社以上の方に利用されているわけですが、どういうフリーランサー、会社さんがいらっしゃったのでしょうか?
本当に様々な会社さん、フリーランサーさんがいらっしゃいましたよ。例えば現役中学生で起業してまったく新しいOSを作りたいといって申込まれた方もいましたね。それには本当に驚きました。中学生ですよ!
他にも創業した会社を上場企業にバイアウトして引退した起業家や、現在メディアを賑わせていらっしゃる上場企業の社長さんもいらっしゃいました。
この10年で起業家やフリーランサーがどのように事業で成功し、幸せを掴んでいくかを見させていただきましたし、失敗して事業を畳んでしまった起業家の方も見てきましたね。
メディアの立ち上げを考えた始めたのは、いろんな起業家やフリーランサーをみてきた背景からですか?
日本も働き方改革が徐々に浸透してきました。いまはサラリーマンとして働いていても、自由な働き方を求め起業家やフリーランサーになりたい方は多いのでは、と感じています。遠くない未来、日本のフリーランサーの人口は2,000万人を超える時代がやってくると思います。
これまで10年間バーチャルオフィスの運営をしてきて、12,000社以上の会員様だけにサービスを提供してきました。ですが、フリーランサー2,000万人からするとほんの僅かな割合でしかないんですよね。
私達のノウハウや情報を通じてもっと多くの人数のフリーランサーの方を支援したいと考えていた結果、「これからもっと自由になりたい起業家やフリーランサーのための指針になるようなメディアを作ろう」ということになりました。
この対談企画を練っている間に、新型コロナウイルスによる感染症問題が世界中に大きく広がっています。
完全に想定外の出来事だとは思うのですが、この対策として、大企業を中心に出社をなくすテレワークが進み、人々がより「働き方」に関して再考する時間を否応なく持ち、再構築する機会を持つことになりましたね。
うん、自分たちの「働き方」について考え直す人は増えたはずだよね。ただ、フリーランサー化や起業は難しい、やることがたくさんある、大きなリスクがある…と、それらの起業に対してネガティブな印象を持つ人が世の中にはまだまだ多いです。
しかし実際にトライしてみると、小さな失敗も多いですが、徐々にコツがわかり、一つひとつの課題をクリアしていくことで自由への道がどんどん開けます。
それは例えるなら、初めて自転車に乗れたときに感じたように、自転車に乗ることができると、より遠くに行くことができ、より楽しい経験や冒険をすることができると感じることができる、そんな感覚に似ていると思います。
一度きりしかない最初で最後の人生を少しでも楽しみ、豊かにするための知恵を提供できれば良いと思い、この「自由の歩き方」を立ち上げた次第です。
僕たちは新しいメディアの名前を「自由の歩き方」としたわけですが、土本さんにとって「自由」へのこだわりとはなんですか?
僕も平野くんも「自由でありたい」ということに強くこだわっているよね(笑)
私が起業をしたのも、「自由でありたい。自分の人生は人に決められず、自分でコントロールしたい」という強い気持ちが動機になっています。仕事をがむしゃらにしたのも、偉くなりたいわけでもなく自由でありたいために頑張ったと思っています。
なるほど、確かに僕も場所や時間にとらわれずに仕事ができる「自由」なスタイルを築くために、頑張っている部分は多い気がします。
僕たちにとって「自由」とはとても大切なキーワードだと思いますが、まだ仕事においても自由になりたくて、もがいている人がたくさんいると思います。
仕事においての自由とは、経済的自由、時間の自由、場所の自由、取引先(お客様)を選べる自由だと考えています。
自由とはつまり「ひとつの選択肢に強制されず、自身の意志で選択できること」と言い換えられるかもしれません。
自由になれば責任も大きくなりますが、それでこそ、はじめて自由を勝ち取ることができ、ハッピーと感じる時間も増えるのではないでしょうか。
プレッシャーも過度はストレスになると思いますが、適度なプレッシャーはエンジンとなり、がんばりの原動力になってくれますよね。
場所と時間にとらわれない選択肢があるだけでもかなり幸せですよね。では、実際にフリーランサーや起業家が自由になるにはどうしたらいいですか?
フリーランサーや起業家が自由に働くには、「人と信頼関係を構築する力」が必要だと思います。
信用=クレジット。
しっかり稼いで継続できるフリーランサーになるためには、大切な人たちと信頼関係がベースとしてあることが重要です。クレジット(信用)をお金に変えて、人間関係、取引先との関係を長期的に継続することが収入アップにもつながりますよね。長期的な関係こそがビジネスの安定感に繋がります。
スキル、経歴(バックグラウンド)も重要ですが、一番は人間力(信用力)だと感じます。人間力 × スキル × バックグラウンド ×体力を掛け算していくことが大事です。
はい、よくわかります。僕自身、フリーランスになる前からお世話になっていた人々といまだに強くつながっていまして、仕事をいただいたりすることが多いです。土本さんもそのうちのお一人です。
そのほか、何か自由になりたいフリーランサーにとって必要なことはありますか?
フリーランスは体が資本になりますし、多くの人が良い時期ばかりでなく辛い時期も経験しますので、体力と忍耐力も必要ですね。
私もハードワークが徐々にできなくなって体力の低下を感じておりますので、ワークアウトして、もっとしっかり働けるようにしたいと考えているところです(笑)
そうなんですね。笑
よくフリーランスになりたい人たちに「どんな仕事をしたらいいでしょうか?」と質問を受けるのですが、土本さんはどう思いますか?
フリーランサーになりたいなら、好きなことより得意なこと、かつ人から喜ばれることを仕事にするのがおすすめです。
好きなことでないと長続きしないと言う方もいますが、市場性があり、世の中に需要がないと売上が立ちませんし、辛いですよ。
例え好きなことでなかったとしても、得意なことが人に必要とのフリーランサーの方にはそのようにアドバイスして、うまくいっているケースが多いです。
得意なことを仕事でし続けることで、その深い先に広く派生していきますし、その結果、新しい得意なことが見つかり好きなことが変わったりする可能性もあります。
「いまの時点で好きなこと」にこだわり過ぎないほうがいいのではないかと思いますよ。
土本さんはアメリカで小学生時代を過ごされていますよね。アメリカで感じた自由とはどんなことでしたか?
小学校2年生までは岐阜県の片田舎の小学校に通ってた僕にとって、みんな同じランドセルに、同じ上履き、同じ体操着にきまって赤白帽、そんなスタイルが当たり前だと思っていました。今から思えば軍隊かと思うほどおかしいのですが…(笑)
それに比べ、アメリカは髪の毛の色、目の色、肌の色も本当人それぞれ。学校に持ってくる弁当も人それぞれ。
僕が通っていたアメリカの学校では、○○dayみたいなのがあって、例えば「パジャマデー」ってなると、みんなパジャマで学校来たりします。
すごく覚えているのが、「ガムデー」ってあって、その日は授業中でもいつでもガムを噛んでいいんです。校長先生でもガムの着ぐるみを着てるんですよ。笑
日本では先生って怖い存在でしたが、アメリカではお互いの立場を気にしすぎることなく、友達みたいな感覚で接することができていました。
もちろん、当時の両親の目からみたアメリカは、差別も受けたと思いますし、僕の目に映るアメリカとは全然違ったんだと思います。
でも小学生だった僕にとっては細かいことを言われることも、気にすることもなく、すべてが自由に感じて、堅苦しさ、窮屈感は何ひとつなかったです。そのおかげで、アメリカでの生活は純粋に素直に毎日を楽しく過ごすことができました。
島国の日本と比べ、人種、宗教、文化も多種多様なアメリカで過ごしていた中で、自由さを肌で感じていたんですね。小学生時代にとても貴重な体験をされて、うらやましいです!
では、ご家族で移住されたカナダ、バンクーバーの生活ではどうですか?
わたしは2016年からカナダのバンクーバーに家族と移住しました。僕自身は日本とカナダを往復してデュアルライフにチャレンジしています。
カナダでは一軒家を借りて生活をして、仕事は家から10分くらいの某大手レンタルオフィスが仕事の拠点です。
とても驚くのは、子どもの学校への毎日、9時にドロップオフ、15時にピックアップに行くのですが、みんなどうやって働いてるのかって思うくらいお父さんが来るんですよ(笑)
日本では信じられないです。
確かに9時と15時の送迎に毎日行くのは、日本の働き方では難しい人が多いですよね。そんなカナダの人たちは、どんな働き方・考え方なのでしょうか?
カナダはフレックスやリモートワークなど、自由な働き方がアメリカや日本よりもはるかに働く人々に浸透していますね。
日本でカナダのニュースを見ることは少ないと思うのですが、実はカナダはフリーランス先進国で、労働人口の約半分の45%がフリーランサーと言われています。それほど働くということに対する価値観も違います。ダウンタウンを歩いていても金融マン以外ではスーツを着ている人を見ることはありません。
カナダでは仕事はその時々で、どんどん変えていくという認識があるんじゃないですかね。今やっている仕事がずっと続くとは思ってなく、次のステップアップのための階段という感覚があるんだと思います。
そのため仕事に対する執着もなく、チャンスが目の前に現れたときには躊躇うこともなく、今の仕事を捨てて、新しい仕事に切り替えていきます。
3年以上のバンクーバー生活を通じて、「自由」「人の幸せ」「人生」を再考する機会を持つことができましたが、東京だけの生活ではそんな機会や視点を持つことはなかったと思います。
カナダへの移住がきっかけで、日本では気づくことができなかったような「自由」や「幸せ」に、より新たな視点で気付いたんですね。
僕自身もバンクーバーでワーキングホリデーをしていましたが、それは本当に人生の大きな転機となりました。
フリーランサーとなった現在は、サラリーマンをしていたときよりも自由や幸せを感じている時間が多くなっていて、まさにバンクーバーでの生活がきっかけになっていることは間違いありません。
平野くんもカナダとデンマークで生活したことあったよね?
現地での生活からどのようなことを学び、どのようなことを感じましたか?
旅行ではなく、生活の拠点として初めて滞在した海外の街がカナダのバンクーバーでした。バンクーバーはワーキングホリデーに来ている日本人が多く、好きなことをやるためにその人自身が考えて仕事を見つけて、働いている人が多かった気がします。
実際に自分も今の職業は、自由な働き方を手に入れるためにはどんな条件が必要か逆算して選んだものです。今思えば、仕事も選び方に広がりが出たのも、バンクーバーの生活が大きかったのかもしれません。
デンマークのコペンハーゲンの人々は、生活する上での優先順位(仕事、家庭、遊び)が自由だなと感じました。家の用事といって定時3時間前に普通に帰宅する人もいますし、残業1、2時間しているだけでも、クレイジーと言ってくる人もいました。笑
以前、「定時で終わらない仕事はどうしたらいい?」とデンマーク人の同僚に聞いた時、「120%で時間内に終わらせる」と返答された時は、働き方の意識の違いを強く実感しましたね。仕事を放置するわけではなく、強い責任感で仕事をしているからこそ、自由でいられるのだと。
デンマークはそんなワークスタイルなので、仕事に追われて、プライベートで好きなことができない、と言っている人も周りにいませんでした。
またデンマークは、中小企業が少ないようです。僕の主観ですが、そのせいかフリーランスになることが、多くの日本人のように一大決心のような大きいイベントにならないのだと思いましたね。
平野くんが決めた「自由の歩き方」のコンセプトや哲学を教えてもらえるかな?
Have some faith!(自信をもて。自分を信じろ。)
という言葉を「自由の歩き方」の哲学としました。
それには、どういう意味があるの?
僕たち自身、自由というものに強く憧れ、自由を求め生活をしてきましたよね。
僕は趣味に使える時間が増えたり、やりたいことを仕事にできたり、仕事のスケジュールを気にせず家族と好きな場所に旅行に行けるなど自由度が増すことで、幸せをより感じることができます。
でも、自由を求める際には一時的には「痛み」や「不安」があるかもしれない。実際に僕も独立したての頃は、翌月の収入が不安で朝まで眠れない日があったり、みんなが楽しんでいる週末もひたすら仕事したり、日銭稼ぎのためにやりたくない仕事を受けることもありました。
そういった経験もあり、メディアを通して、フリーランサーが辛い状態でも寄り添い、自信が持てるよう背中を押してあげられる存在でありたい。そう思った時に、Have some faith! がパッと浮かびました。
また、メディアのコンセプトは、フリーランサーや起業家が自由になるために「痛み」「不安」「悩み」を乗り越えられる有益な情報を提供していくことです。
メディア名の由来も、「自由の歩き方」という悠然と人生を歩み続けられるためのものにしたいという意味をこめて、この名前に決めましたよね。
うん、「自由の歩き方」というメディア名はそういう意味で決めたよね。
上記の哲学に沿った想いを強く伝えていくメディアにしたいですね。
具体的にはどんな記事やコンテンツを発信していく予定かな?
フリーランサーを対象に中心にマイクロ起業家、副業、複業、在宅ワーカーの方のライフスタイルを応援できるための情報提供を心掛けます。
ライフスタイルや便利なツールやグッズも紹介していきますが、信用力をどのように構築していくか、ビジネス力、商品を販売するナレッジなど「稼ぐ」ことに活用できるようなノウハウや方法も紹介していきたいです。
フリーランサーが継続して収入アップでき、「自由力」を育成できるためのコンテンツ制作を目指したいですね。
そうだね。
自由の歩き方では、記事やコンテンツの作成について、どういうルールにしている?
メディアを運営していく上で、これらの情報が浅い、価値がない、ユーザーが不快に思うようなコンテンツはご提供しないと決めています。
・自分たちが経験・体験していないこと
・シンプルに良いと思わないこと
・面白くないこと
・役に立たないこと
・ユーザーにメリットのない商品・サービスの紹介(PR)
客観性に基づき、フリーランサーや起業家にとって価値のあるコンテンツだけをご提供し続けたいと思います。
このメディアの立ち上げは私たちにとっても初めてのチャレンジであり、大きな思いを賭けて「自由の歩き方」を作っていきたいと思います。
一人で頑張るフリーランサーの傍らで彼らを支えるメディアにしたいと思います。
メディアに関するご意見はどんどんいただいて、より良いメディアとして磨いていきたいですね。
自由の歩き方 編集部
自由に働きたいフリーランサーのためにお役立ち情報を配信します。