なかなか終わりが見えないリモートワーク。
オフィス勤務とは大きく環境が異なるリモートワークですが、ワークライフバランスは適切に保てているでしょうか?
この記事では、
・リモートワークによってワークライフバランスがどう変化したか
・ワークライフバランスの悪化が招く問題点
・リモートワーク環境下でもワークライフバランスを整えるための対策
の3つをご紹介しています。
リモートワーク中のワークライフバランスの乱れにお悩みの方、従業員のワークライフバランス向上を目指したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
▼ 目次
1. リモートワークの質がワークライフバランスを左右する
2. リモートワークでワークライフバランスを保つ秘訣4選
2-1. リモートワークの効率改善に役立つツールを導入する
2-2. リモートワーク中でも集中力を切らさないテクニックを習得する
2-3. リモートワーク向けのルーティンを取り入れる
2-4. リモートワーク中の就労環境を整える
3. リモートワークの質を高めてワークライフバランスを向上させよう
株式会社リクルートマネジメントソリューションズが2020年3月に行った調査によると、「テレワーク環境下で、ワーク・ライフ・バランスはどう変化したか」という質問に対する回答は、大きく下記の5タイプの変化パターンに分かれました。
1.変化なし(370名・40.3%)
2.ライフのみ上昇(193名・21.0%)
3.ワーク低下・ライフ低下(142名・15.5%)
4.ワーク上昇・ライフ上昇・業務ストレス減(114名・12.4%)
5.ワーク上昇・ライフ上昇・業務ストレス増(98名・10.7%)
もっとも多かったのはワーク・ライフともに「変化なし」のグループですが、それ以外のグループのボリューム感にはいずれも大差がありません。
つまり、「ワークライフバランスは環境によって良くも悪くもなりうる = リモートワークの質がワークライフバランスを大きく左右する」ということが見て取れます。
リモートワークの質が良ければ「ワーク上昇・ライフ上昇・業務ストレス減」という理想的な状況を作り出せる一方で、質が悪ければ「ワーク低下・ライフ低下」という望ましくない事態に陥ってしまう恐れもある、ということです。
では、ワークライフバランスが悪化すると、どのような問題が起こるのでしょうか。具体的な事象を見ていきましょう。
先の段落でご紹介した調査では、リモートワーク環境下でもワークライフバランスを向上させられているのは、リモートワーク歴が長く、その頻度も高い群であることが明らかになっています。
つまり、「リモートワークの習熟度が高い = リモートワーク環境が整っている」ことこそが、リモートワーク環境下においてワークライフバランスを保つために欠かせない要素と言えるのです。
リモートワーク環境を整え、その質を向上させるためには、以下の4つの対策が有効です。
オフィス勤務とは環境や働き方が大きく変わるリモートワーク。
中でも、リモートワークによるコミュニケーションの取りづらさや集中力やモチベーションの低下といった問題は、仕事の生産性を大きく損ない、ワークの乱れを招きかねません。
そうした事態を防ぐには、リモートワーク向けのツールを導入することが一番です。
筆者自身もコミュニケーションツールである「ChatWork」や「Zoom」を取り入れたことにより、メールでは聞けない簡単な質問や雑談も気軽に行えるようになって、リモートワーク中のコミュニケーション不足を大いに解消することができました。
お役立ちツールの詳細については『テレワークは効率が下がる?その理由と対策、おすすめツールをご紹介』をご覧ください。
株式会社ネクストレベルの調査によると、テレワーク中の男女のうち97.7%が「在宅勤務中にモチベーション・集中が下がったことがあるか」という質問に対して「はい」と回答しています。
「ついスマホを見てしまう」「私生活とのメリハリがつきにくい」などその理由はさまざまですが、リモートワークの質向上には「集中力をきらさない工夫」が必要不可欠であることが伺えます。
筆者のイチオシは「ポモドーロテクニック」の導入です。
25分の作業時間と5分の休憩時間を1ポモドーロとし、4ポモドーロ(2時間)ごとに30分の休憩を挟むというこちらのテクニック。時間によって明確に動きを区切られるので、オンオフの区別がつけやすく、集中してリモートワークに取り組むことができますよ。
その他の対策やモチベーション低下の原因などについては『テレワークでモチベーションが低下する原因とその解決策』をご覧ください。
「決まった手順」や「お決まりの所作」という意味を持つ言葉、ルーティン。
リモートワーク中にもこのルーティンを取り入れると、集中力やモチベーションを低下させることなく仕事に臨むことができますよ。
詳しくは『テレワークの生産性を劇的に高めるルーティン作り!集中力を高める秘訣とは』に記載していますが、中でも筆者おすすめのルーティンは、以下3つです。すぐにでも取り入れられる簡単なルーティンですが、劇的にリモートワークの質が高まったと感じています。
起床時間を一定に決める
→ 朝の眠気や倦怠感が解消された
外出や会議がない日でも必ず身支度を整える
→ 仕事モードにスイッチが入り、メリハリをつけて仕事ができるようになった
業務時間に「ポモドーロテクニック」を取り入れる
→ 集中力を切らすことなく業務に専念できるようになった
オフィス勤務とは異なり、家やカフェなど、その作業環境にあるデスクや椅子で仕事をしなければならないリモートワーク。
とりわけ、家でリモートワークをする場合、仕事に適したデスクや椅子などがなく、ありあわせのもので急場をしのいでいるという方も少なくないことでしょう。
少しの時間であればそれでも構いませんが、長時間、それも毎日となると、腰や肩などに負担がかかってしまいます。体への負担は疲労を招き、疲労は生産性の低下を招いて……と悪循環に陥りかねませんので、可能な範囲で就労環境を整えることをおすすめします。
「機能性・デザイン・コスパ」の3点に注目したリモートワーク用デスクについては『建築家おすすめの在宅テレワーク用デスクを紹介!』で詳しくご紹介していますよ。
近年、ますますその重要性が注目されるようになったワークライフバランス。
就労環境が整ったオフィス勤務時でさえワークライフバランスを保つことは難しいとされているのですから、リモートワーク環境下でもその水準を保ち、向上させるためには、さまざまな対策が必要です。
ワークライフバランスが乱れていると感じたときは、ぜひ、本記事でご紹介した4つの対策を取り入れてみてください。
対策によってリモートワークの質を高め、ワークライフバランスを向上させましょう。
東堂
読書好きが高じて小説家デビューを果たした物好き。クラシック音楽とお菓子作りを好みます。