テレワーク勤務をしていると、ついつい眠くなってしまう。
ネット上で紹介されている眠気対策を試してみたけれど、どうも効果が薄いみたいで……。
そんな人のために、この記事では「本当に使える眠気対策」をご紹介しています。
特別な準備なしですぐに取り入れられる対策はもちろん、眠気の根本問題を解決する対策も詳しく解説しています。テレワーク中の眠気にお悩みの方は、ぜひこの記事をお役立てください。
▼ 目次
1. なんで眠くなるの?テレワーク中の眠気の原因
2. みんなの眠気対策!テレワーク勤務者が実践してみた
2-1. ★☆☆|残念ながら効果は一時的
2-2. ★★☆|ある程度の効果は感じられる
2-3. ★★★|眠気スッキリ!本当に効果があった眠気対策
3. 本当に使える眠気対策はこれだ!とっておきの方法5選
3-1. テレワーク勤務者が実際に体験した「効果のある」眠気対策3選
3-2. テレワーク中に眠くならないための根本的な眠気対策2選
6. まとめ
オフィスに出社せずとも、自宅やコワーキングスペースで気軽に仕事ができるテレワーク。
これまで通勤にかけていた時間をまるっと削減できるため、出社時間ギリギリまで寝るようになったという方も多いようです。
株式会社LASSICが行った調査によると、「テレワーク実施後に睡眠時間が増えた」と回答した人は全体の35%近くという結果に。特に20代女性は60%超が「増えた」と回答しており、多くの人が長く睡眠を取れるようになったことが明らかになりました。
にも関わらず、テレワーク中はなぜか眠たくなってしまうという方が多いのも事実。
原因としては、以下などが影響していると考えられます。
・自宅という安心できる環境で仕事しているため
・仕事とプライベートの区別がつけづらいため
・近くに上司や同僚がいないことで「監視の目」がなくなったため
・外出機会が減ったことで夜に熟睡しづらくなったため
テレワーク中の眠気に対抗すべく、ネット上ではさまざまな眠気対策が提唱されています。そんな眠気対策を、自身もテレワーク勤務者である筆者が実際に試してみました。
本当に効果があったものからあまり効果を感じられなかったものまで、すべて率直な感想をご紹介しています。早速見ていきましょう。
一時的な効果は感じられたものの、すぐにまた眠くなってしまった対策は以下の4つです。
ガムや目薬は眠気対策としてよく耳にしますが、さほど効果は感じられませんでした。
刺激によって一時的に目が冴える感じはあるのですが、頭がぼんやりするという根本的な部分を解決できないため、刺激に慣れるとすぐにまた眠くなってしまうのです。
会議中などの一時しのぎにはいいかと思いますが、長い勤務時間を乗り切るには物足りないかな、という印象です。
先程の4つよりも効果は感じられたものの、あと一歩が惜しいと感じた眠気対策は以下の3つです。
眠気対策としてよく知られるカフェインですが、個人的には、カフェインよりも脳の疲労に効くとされる「ブドウ糖」の摂取の方が効果があるように思いました。
カフェインたっぷりのエナジードリンクほどの瞬発力はありませんが、眠気を誘うぼんやり感が軽くなるといった印象です。
換気も効果的に感じました。
空気がこもりがちになると脳が酸欠状態に陥り、集中力が低下してしまいます。換気によって新鮮な空気を取り込めば脳に酸素が行き渡りますし、心身にもひんやりとした心地いい刺激が与えられます。
図書館やカフェでの仕事は、「仕事をしにきた」という意識や周囲の目が好影響となり、眠気の誘発がかなり抑えられるのですが、外出が歓迎されるご時世ではないため実行に移しづらいという難点があります。
また、居心地がいいように整えられた空調やBGMなどの環境が仇となることもあり、人によっては「全然集中できない」ということもあるでしょう。
個人的に、眠気対策として大きな効果を感じたのは以下の3つでした。
いずれも、特別な器具や環境を準備する必要は一切ありませんので、すぐにでも取り入れることが可能です。これら3つの対策については、次の段落で詳しく解説したいと思います。
この段落では、以下の合計5つの眠気対策を詳しくご紹介しています。
なぜそれぞれの対策が眠気に有効なのか、取り入れるにはどうすればいいのかも具体的に解説しています。
まずは、先程ご紹介した「本当に効果があった」眠気対策3選について見ていきましょう。いずれも今日からすぐに取り入れられるものばかりです。
オフィスにいると、
・業務に必要な資料を取りに行く
・上司や同僚に説明を聞きに行く
・同僚とランチ休憩に行く
などで意外と動き回ることが多いものですが、テレワーク中はそうした機会もほとんどなくなります。そのために血行が悪くなり、脳への血流が滞ってしまうことで眠気が増幅されてしまうのです。
ストレッチや散歩などで体を動かすと血行がよくなり、脳に十分な血液を送り込むことができますので、眠気の誘発を防ぐことができます。
筆者は朝イチでラジオ体操を行うようにしていますが、これはかなりおすすめですよ。本気でやると想像以上に疲れますが、やった日とやらなかった日では仕事の集中度がまったく違います。
もちろん、軽いストレッチでも同じような効果を得ることができます。
テレワーク中の眠気対策に適したストレッチ方法は『首・肩こり、腰痛に悩むノマドワーカー必見のセルフケア』で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
どうしても眠いとき、集中できないときは、無理せず仮眠を取ることが一番です。
集中を欠いたまま過ごす一時間と、仮眠後のすっきりした頭で過ごす一時間では、仕事の進行度も完成度も桁違いですよ。
1. 仮眠は15~20分以内に留める
2. 仮眠する際は横になって体をリラックスさせる
3. 15時以降は仮眠しない
4. 仮眠前にカフェインを取る
30分以上眠るとノンレム睡眠(深い眠り)に入りますので、このタイミングで無理に起きてしまうと体に倦怠感が残ってしまいます。
必ず15分~20分程度の短い時間に留め、リラックスできる体勢で熟睡するようにしましょう。夜の寝付きを悪くしないよう、15時までに仮眠を済ませておくこともポイントです。
4つ目の「仮眠前にカフェインを取る」は意外に思われるかもしれませんが、実は、仮眠前のカフェイン摂取は非常に理にかなった手法なんです。
通常、カフェインの覚醒効果は接種後20分程度で表れると言われています。つまり、15~20分程度の仮眠であればちょうど起きるタイミングで覚醒効果が発生し、すっきりと気持ちよく目覚めることができるというわけです。
エナジードリンクなどは刺激が強すぎる恐れもありますので、コーヒーや紅茶、緑茶などで適量のカフェインを摂取してから仮眠するようにしましょう。
ポモドーロ・テクニックとは、イタリアの起業家が発案したもので、
・25分間の作業時間
・5分間の休憩時間
の合計30分間を1ポモドーロとし、4ポモドーロ(=2時間)を1セットとして30分の休憩を挟み、これを繰り返すというテクニックのことです。
・短時間の作業と休憩を繰り返すことで、良質な集中力を維持できる
・作業に集中できるため、眠気が抑制される
・時間によって行動が明確に区切られるため、テレワーク勤務にメリハリがつく
・仕事とプライベートの時間を区別しやすくなる
時間管理の徹底が肝となるポモドーロ・テクニックですが、ネット上で探せばポモドーロ・タイマー機能を搭載した動画などが多数ヒットするはずです。
筆者は「25分間の環境音(雨の音やカフェの雑音など)+5分間のBGM」が繰り返される動画を愛用していますが、これを導入してから仕事効率が驚くほど改善されました。
5分休憩の際にストレッチや簡単な家事で体を動かし、30分休憩の際に仮眠を取る。これを繰り返せば、きっと眠気に邪魔されることなくテレワークに集中できるはずですよ。
何事においてもそうですが、問題は根本から解決することが一番です。
テレワーク中の場合、根本部分を解決するための眠気対策として、以下の2点が挙げられます。
株式会社ヒュプノスの調査によると、30%超の人が「睡眠の質が下がった」と感じていることが判明。
テレワーク導入などによる生活リズムの乱れなどが悪影響を与えていると考えられます。
睡眠の質が下がってしまっては、日中に眠くなってしまうのも無理からぬこと。この問題を根本的に解決するためには、夜に熟睡できる環境を整えることが一番です。
・適度な運動習慣を取り入れる
・午前中のうちにしっかり日光を浴びる
・入浴は熱すぎない温度で入眠90分前までに済ませる
・食事は入眠120分前までに済ませる
・寝る前にスマホやテレビによる刺激を与えない
・起床・睡眠時間を統一し、生活リズムを整える
運動や日光を浴びることによって分泌される「セロトニン」は、夜の快眠に繋がるだけでなく、精神を安定させる働きを持つ(※)と言われています。
テレワークだからといって家にこもってしまうのではなく、散歩や日光浴を取り入れることをおすすめします。
血糖値の大きな変動がもたらす食後の眠気(※)。
この問題を根本から解決するためには「血糖値コントロール」が有効です。
食事によって糖を摂取すると血糖値が上昇し
・血糖を下げる「インスリン」が分泌される
・覚醒をもたらす「オレキシン」の分泌が抑制される
といった反応が起こります。
どちらも正常の範囲で分泌・抑制されるのであれば問題ありませんが、過血糖によって分泌・抑制が過剰になってしまうと、抗いがたい眠気が引き起こされてしまいます。
こうした事態を防ぎ、眠気やだるさを抑えるのが「血糖値コントロール」です。血糖値コントロールの実践方法としては、以下が有効です。
・腹八分目を強く意識する
・よく噛んでゆっくりと食べる
・血糖値を急上昇させる食べ物(炭水化物や清涼飲料水など)を避ける
・糖の吸収を緩やかにする食べ物(野菜や海草類、きのこなど)から順に食べる
今回は、テレワークの敵「眠気」に抗うための対策についてまとめました。
改めて、本当に有効な眠気対策をおさらいしておきましょう。
・ストレッチなどで体を動かす
・思い切って仮眠を取る
・ポモドーロ・テクニックを導入する
・夜に熟睡できる環境を整える
・血糖値コントロールで眠気・だるさを抑える
根本問題を解決するには、対策を一時的に行うのではなく、毎日継続することが肝心です。
夜の睡眠環境と血糖値コントロールによって根本問題を解決し、ポモドーロ・テクニックの休憩時間に適度な運動・仮眠を取り入れることで、テレワーク中の眠気に打ち勝ちましょう。
東堂
読書好きが高じて小説家デビューを果たした物好き。クラシック音楽とお菓子作りを好みます。