クラウド会計ソフトfreee(フリー)の特徴と導入すると便利になること
会計ソフト「freee(フリー)会計」は、経費の入力や仕分けなど、手間のかかる経理作業を楽にしてくれるクラウド型の会計ソフトです。経理や簿記の難しい知識がなくても使え、24時間365日使えるサポートシステムがあります。リアルタイムで財務状況のレポートが自動で生成可能です。
freee会計は個人事業主から大企業の経理までそれぞれの経理状況に合わせて利用できます。経理業務に時間を割きにくい個人事業主、経理の専属スタッフをおけないスタートアップベンチャーや立ち上げて間もない中小企業には便利です。
この記事ではfreee会計の特徴と導入で短縮できる業務、プランごとの使える機能とサポートについて説明します。
freee会計の特徴
端末や場所を選ばないクラウド型会計ソフト
freee会計は、ソフトそのものを購入するのではなく、ソフト使用料金を支払ってWeb上で使用するクラウド型の会計ソフトです。
従来の会計ソフトの多くは買い切りのインストール型で、会社のPCなどソフトをインストールした端末でしか会計データにアクセスできませんでした。また、ソフトをバーションアップするにはインストールの手間や購入の費用がかかり、Macに対応していないなど使用できる端末にも制限がある場合もあります。
一方クラウド型のfreee会計は、端末の種類を問わずにどこにいても会計データを見ることができます。また、複数名で同時にログインして使用できるため、会計情報の処理がよりスムーズです。追加料金やインストールの手間がかからずに常に最新バージョンを利用でき、Mac不対応の問題もありません。
freeeのカスタマーサポートは24時間365日体制
freee会計では、チャットやメール、電話でのカスタマーサポートを、24時間365日体制で行なっています。freee会計の使用方法から日々の経理業務の質問まで対応してくれます。プランごとにサポートセンターとの連絡方法が異なるため、自分の必要なサポートを考えてからプランを選択しましょう。
またfreee会計の操作に関するサポートとして、freee会計公式サイトの使い方ガイドや、YouTubeのfreee会計公式チャンネルの専用動画などのコンテンツが用意されています。動画には、会計の基礎知識の情報、freee会計の初期設定の流れ、確定申告書の作成方法などが簡潔に説明されています。
freeeの複数のセキュリティ対策
freee会計では顧客の情報を守るため、複数のセキュリティ対策を実施しています。
対策項目 | 概要 |
---|---|
情報漏洩 | 通信の暗号化、保存データの暗号化、ログイン試行回数の制限、リスクベース認証などを実施 |
データの保全と保護 | freee側でのデータのバックアップ、ユーザーがデータのバックアップを取得できる機能の提供、更新履歴の保持などを実施 |
セキュリティ強化 | 自社セキュリティに加えて、「TRUSTe」の認証取得、「JPCERT/CC」から脆弱性に関する情報を入手・対策、McAfeeの脆弱性診断を定期受診 |
出典:freee公式サイト(https://www.freee.co.jp/security/)
出典:freee公式サイト(https://www.freee.co.jp/houjin/index2.html)
freee会計で短縮・自動化できる業務
freee独自AIにより自動仕分け登録
freee会計は、経費の入力と仕分け作業から帳簿への登録までを自動で可能です。クレジットカードの利用履歴や金融機関の入出金明細をfreee会計が自動で取得し、事前設定する自社ルールやAI判断をもとにfreee会計が仕訳と記帳を自動で行います。Web上でカード利用照会サービスやインターネットバンキングへの加入を申請すれば、日常的な取引入力業務を軽減できます。
手で入力する場合も、freee会計では収入または支出・決済条件・勘定科目を選択するだけで簡単に仕訳できる仕様です。日常的な用語から適切な勘定科目を選べる仕組みなので、簿記を知らない人でも記帳できます。
人事労務freeeとの連携で請求書作成・財務分析・債権債務管理
freee会計では、請求書作成・財務分析・債権債務管理なども自動で実施可能です。
freee会計を「人事労務freee」という別サービスと連携させると、スタッフの給与計算をfreee会計で進められます。人事労務freeeで給与明細を作成すると、給与データがfreee会計に自動で取り込まれます。情報の転記作業がなく、freee会計が仕訳も自動で行ってくれ、経理業務全体の効率化が可能です。
財務レポートを自動生成
freee会計では、集計表・予実管理・入出金予定を含めた資金繰りレポートなど、さまざまな種類のレポートを自動生成できます。さらにレポートはリアルタイムで更新されます。集計作業が自動化されることで、別の業務に時間を使いやすいです。
freee会計の料金プランと使える機能
freee会計のプランは、個人事業主と法人向けにそれぞれ3つのプランが用意されています。個人事業者向けプランは月額980円〜、法人向けプランは月額1,980円〜利用できます(2022年6月現在)。
新規登録から1ヶ月間は無料で使えるので、それぞれの機能や操作性などを試してから導入の検討ができます。
freee会計の個人事業者向けプラン
スターター | スタンダード | プレミアム | |
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料金(年払い) | 980円/月 | 1,980円/月 | 3,316円/月 |
料金(月払い) | 1,180円/月 | 2,380円/月 | なし(年払いのみ) |
確定申告書の作成・出力 | あり | あり | あり |
銀行口座やクレジットカードとの同期 | あり | あり | あり |
請求書の作成 | あり | あり | あり |
領収書の写真から仕訳データ自動取得 | 月5枚まで | 無制限 | 無制限 |
消費税申告 | なし | あり | あり |
月次推移/資金繰り/売掛/買掛レポート | なし | あり | あり |
メール・チャットサポート | あり | あり(優先対応) | あり(優先対応) |
電話サポート | なし | なし | あり |
税務調査サポート補償 | なし | なし | あり |
法人向けプラン
法人向けプランは記帳機能や決算書の作成、見積・請求書・納品書の作成、入金・支払管理、チャット・メールサポートなどの機能はすべてのプランで使用できます。プランをあげると使用できる人数が増え、従業員の経費精算やワンクリック振込などの追加機能を使用できます。
また従業員規模が21名を超える法人には別プランが用意されており、問い合わせが必要です。
ミニマム | ベーシック | おまかせパック | |
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料金(年払い) | 1,980円/月 | 3,980円/月 | 29,800円/月 |
料金(月払い) | 2,380円/月 | 4,780円/月 | 29,800円/月 |
メンバー上限 | 3人まで | なし 4人目以降追加料金あり |
なし |
出典:https://www.freee.co.jp/houjin/price/